アンティークバイヤーのみさきです。好きな言葉は「百聞は一見に如かず」
目次
ハンブルク滞在ガイド:初めての街でも安心、10のおすすめエリア
「北のベニス」とも呼ばれる、水と緑が美しい街、ハンブルク。
ドイツ第二の都市であり、ヨーロッパ有数の港町として栄えてきたハンブルクは、歴史的な建造物、活気のある港、そして豊かな文化が魅力です。
エルベ川沿いに広がる倉庫街や、近代的な建築が目を引くハーフェンシティ、そして緑豊かな公園など、様々な顔を持つハンブルク。
初めて訪れるあなたは、きっとどのエリアに滞在すれば良いか迷ってしまうでしょう。
港町の雰囲気を満喫したい?それとも、歴史的な街並みを散策したい?緑豊かな場所でリラックスしたい?はたまた、最新の建築物を見てみたい?
ご安心ください!この記事では、ハンブルクを初めて訪れる方におすすめのエリアを10ヶ所厳選しました。それぞれのエリアの特徴や魅力を、分かりやすく解説していきます。
今回ご紹介するエリアはこちら!
- アルトシュタット(Altstadt): ハンブルクの歴史的中心地。中世の面影を残す街並みと近代的な建物が共存するエリア。
- ザンクト・パウリ(St. Pauli): 港町ハンブルクの歓楽街。刺激的なナイトライフと独特の文化が魅力。
- ハーフェンシティ(HafenCity): 再開発によって生まれた、モダンなウォーターフロントエリア。
- セント・ゲオルク(St. Georg): 多様性と活気に満ちたエリア。LGBTQ+フレンドリーな街としても知られています。
- シュテルンシャンツェ(Sternschanze): 自由で個性的な文化の中心地。アートや音楽が好きな方におすすめ。
- アルトナ(Altona): エルベ川沿いに広がる、歴史と自然が豊かなエリア。
- ノイシュタット(Neustadt): ハンブルクの中心部に位置する、ショッピングとグルメの街。
- エッペンドルフ(Eppendorf): 高級住宅街として知られる、洗練されたエリア。
- ブランケネーゼ(Blankenese): エルベ川沿いの美しい丘陵地帯に広がる、高級リゾート地。
- ヴィンターフーデ(Winterhude): 緑豊かな公園や運河が美しい、落ち着いた高級住宅街。
それぞれのエリアの雰囲気、見どころ、宿泊施設、そしておすすめポイントを詳しく解説していきますので、ぜひ参考にして、あなたにとって最高のハンブルク滞在を実現してください。
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アルトシュタット
ハンブルクのアルトシュタット(Altstadt )は、まさにこの街の心臓部と言えるでしょう。エルベ川とアルスター湖に挟まれたこのエリアは、ハンブルクの歴史が始まった場所であり、中世の面影を残す建造物から近代的な建築物まで、様々な時代の建物が立ち並んでいます。
アルトシュタットには、ハンブルクを代表する観光スポットが数多くあります。まず、ハンブルク市庁舎は、ネオ・ルネサンス様式の壮大な建物です。現在も市庁舎として使用されており、内部を見学することもできます。
そして、世界最大の鉄道模型、ミニチュアワンダーランドは、子供から大人まで楽しめる人気のスポットです。精巧に作られた模型の世界は、時間を忘れて見入ってしまいます。
音楽ファンなら、エルプフィルハーモニーは外せません。近代的なコンサートホールで、そのユニークな建築様式は、ハンブルクの新たなランドマークとなっています。展望台からは、市街と港のパノラマビューを楽しむことができます。
聖ニコラス教会は、第二次世界大戦で破壊された教会の廃墟です。戦争の悲惨さを伝える記念碑として、保存されています。
ダイヒ通りは、ハンブルクで最も古い通りのひとつです。17世紀や18世紀の建物が修復され、当時の面影を偲ぶことができます。
ハンブルクといえば、倉庫街も有名です。世界最大の倉庫街として、ユネスコの世界遺産に登録されています。赤レンガ造りの倉庫群は、独特の景観を作り出しています。
近代的なエリアがお好みなら、ハーフェンシティがおすすめです。斬新なデザインの建物が立ち並び、国際海洋博物館もあります。
アルトシュタットは、ショッピングにも最適です。メンケベルク通りには、デパートや国際的なブランドショップが軒を連ねています。高級ブランドのショッピングを楽しむなら、ノイアー・ヴァルがおすすめです。
食事も、伝統的なドイツ料理から各国料理まで、様々なレストランがあります。
宿泊施設も、高級ホテルからリーズナブルなホテルまで、様々な選択肢があります。シュタイゲンベルガー ホテル ハンブルク、アディナ アパートメント ホテル ハンブルク シュパイヒャーシュタット、パーク ハイアット ハンブルク、NH コレクション ハンブルク シティなど、人気ホテルも数多くあります。
アルトシュタットは、交通の便も抜群です。Uバーン、Sバーン、バスなど、様々な公共交通機関を利用できます。多くの観光スポットは徒歩圏内にあり、散策にも最適です。港から出ている船ツアーに参加すれば、水上からの景色を楽しむこともできます。
アルトシュタットは、観光客と地元の人々で賑わう、活気のあるエリアです。安全で清潔なので、安心して観光を楽しむことができます。
ザンクト・パウリ
ザンクト・パウリ(St. Pauli)は、ハンブルク中心部に位置する、刺激的で多様性に富んだエリアです。エルベ川沿いに広がるこの地区は、活気のあるナイトライフと独特の文化で知られ、世界中から観光客を魅了しています。
ザンクト・パウリの特徴といえば、まず「罪深い1マイル」の異名を持つレーパーバーンが挙げられます。この通りには、バーやクラブ、劇場、レストランなどが軒を連ね、ハンブルクのエンターテイメントの中心地となっています。夜になると、ネオンサインが輝き、多くの人で賑わいます。
そして、ザンクト・パウリは、歴史的に海運業で栄えてきた港町であり、様々な国からの移民が集まってきた場所です。そのため、多文化的な雰囲気が色濃く残っており、国際色豊かな街並みを楽しむことができます。
さらに、ザンクト・パウリは、音楽と深い関わりを持つエリアでもあります。1960年代初頭には、あのビートルズが、ここでキャリアをスタートさせました。今でも、ライブハウスや音楽バーが多く、様々なジャンルの音楽を楽しむことができます。
また、ザンクト・パウリは、カウンターカルチャーやストリートアート、左派的な政治活動でも知られています。自由な雰囲気の中で、様々な文化や思想が生まれてきました。
ザンクト・パウリには、見どころもたくさんあります。レーパーバーンは、ハンブルクのナイトライフを体験したいなら、ぜひ訪れたい場所です。
ザンクト・パウリ埠頭(ランゲブリュッケ)は、歴史的な埠頭で、港巡りツアーや川下りクルーズに参加できます。ビートルズ広場は、ハンブルク時代のビートルズを記念した広場です。
サッカーファンなら、ファン文化で知られるFCザンクトパウリの本拠地、ミラーントー・スタジアムを訪れてみましょう。ドイツ最古の蝋人形館、パノプティコンも面白いです。日曜日の朝に開催される魚市場は、新鮮なシーフードが手に入るだけでなく、活気ある雰囲気を楽しむことができます。
ザンクト・パウリには、伝統的なドイツ料理から各国料理まで、様々なレストランがあります。ドイツ料理を味わうなら、レストラン・フロイデンハウス・ザンクト・パウリがおすすめです。
パノラマビューを楽しめるレストラン、クラウド・ヘブンズ・バー&キッチンも人気です。ハンバーガーと地ビールが美味しいマルクトケーニッヒもおすすめです。
ナイトライフも充実しており、様々なバー、クラブ、音楽会場があります。
宿泊施設も、様々なタイプがあります。海をテーマにしたホテル・ハーフェン・ハンブルク、若い旅行者に人気のスーパーブーデ・ホテル&ホステル・ザンクト・パウリ、高級なアメニティを備えたイースト・ホテル・ハンブルクなど、好みに合わせて選ぶことができます。
ザンクト・パウリは、公共交通機関も充実しています。Uバーン、Sバーン、バスなど、様々な交通手段でアクセスできます。
ザンクト・パウリは、活気があり、自由奔放な雰囲気のエリアです。寛容で創造的な文化が根付いており、ナイトライフだけでなく、個性的なショップやカフェ、ストリートアートなど、様々な魅力があります。
ザンクト・パウリは、活気のある雰囲気とナイトライフを楽しみたい方、文化体験をしたい方、そしてハンブルクのエンターテイメントシーンを満喫したい方におすすめのエリアです。ただし、夜間や週末は混雑することが多く、騒がしいと感じる場合もあるかもしれません。また、大人向けのエリアなので、小さなお子様連れには不向きです。
ハーフェンシティ
ハーフェンシティ(HafenCity)は、ハンブルクのエルベ川の中州、グラスブルクに位置する、真新しいエリアです。かつての港湾地区を再開発したこのエリアは、ヨーロッパ最大級の都市開発プロジェクトのひとつとして、ハンブルクの街を大きく変えました。
まず、ハーフェンシティの特徴として挙げられるのは、そのモダンな建築です。歴史的な倉庫街シュパイヒャーシュタットとは対照的に、ガラス張りの高層ビルや斬新なデザインの建物が立ち並び、未来都市のような景観を作り出しています。
そして、ハーフェンシティは、ウォーターフロントの環境も魅力です。エルベ川沿いに遊歩道や広場が整備され、水辺の景色を楽しみながら散策したり、リラックスしたりすることができます。
さらに、ハーフェンシティは、環境に配慮した持続可能な都市開発を目指して設計されています。建物は省エネルギーに配慮され、緑地も多く、環境問題への意識の高さが伺えます。
ハーフェンシティには、見どころもたくさんあります。古い倉庫の上に建てられたエルプフィルハーモニーは、ハンブルクの新たなランドマークとして注目を集めています。そのユニークな建築様式は、見る人を圧倒します。
また、歴史的なレンガ造りの倉庫を利用した国際海洋博物館では、9つの展示デッキを通して、海の歴史や文化を学ぶことができます。
ハーフェンシティに隣接する倉庫街は、世界最大の倉庫群として、ユネスコ世界遺産に登録されています。赤レンガ造りの倉庫群は、ハンブルクの歴史を物語る重要な建造物です。
世界最大の鉄道模型、ミニチュアワンダーランドも、ハーフェンシティにあります。精巧に作られた模型の世界は、子供から大人まで楽しめます。
ハーフェンシティ大学は、建築と都市計画に力を入れている大学です。近代的な建物も見どころです。
ウンターベーリック地区は、ハーフェンシティの中心部と言えるエリアです。ショップ、レストラン、エンターテイメント施設などが集まっています。
ハーフェンシティには、カジュアルなカフェから高級レストランまで、様々な飲食店があります。エルプフィルハーモニーを眺めながら食事ができるネニ・ハンブルク(NENI Hamburg)や、港の景色を一望できるテラス席があるアジア風レストランコースト・バイ・イースト(Coast by East)など、眺めが良いレストランも人気です。
ショッピングスポットも充実しており、完成すればウーバーゼークヴァルティーア(Überseequartier)が主要なショッピングエリアとなる予定です。
ハーフェンシティには、モダンなホテルもいくつかあります。エルプフィルハーモニーの上層階にあるウェスティン・ハンブルク、海をテーマにした25アワーズ・ホテル・ハーフェンシティ、アパートメントスタイルの宿泊施設であるアディナ・アパートメント・ホテル・ハンブルク・シュパイヒャーシュタットなどがあります。
ハーフェンシティは、Uバーンやバスなどの公共交通機関が利用でき、ハンブルクの他のエリアへのアクセスも便利です。水上タクシーも運行しているので、水上からハーフェンシティの景色を楽しむこともできます。
ハーフェンシティは、モダンで国際的な雰囲気が漂うエリアです。他の観光エリアに比べて混雑が少なく、ゆったりと過ごしたい方にもおすすめです。
ハーフェンシティは、まだ開発中のエリアなので、一部地域では工事が行われています。ハンブルクの歴史的な地区とは異なり、近代的な街並みを楽しむことができます。夜は比較的静かですが、エルプフィルハーモニー周辺にはレストランやバーが集まっています。
ハーフェンシティは、近代建築や都市計画に興味がある方、ハンブルクの新しい顔を見たい方、そして静かな環境で過ごしたい方におすすめのエリアです。
セント・ゲオルク
セント・ゲオルク(St. Georg)は、ハンブルク中央駅の東側に広がる、活気と多様性に満ちたエリアです。LGBTQ+コミュニティの中心地として知られるこの街は、様々な文化が調和し、古き良きものと新しいものが共存する、魅力的な場所です。
セント・ゲオルクでは、街の至る所でレインボーフラッグを見かけ、同性カップル用の歩行者用信号機があるなど、LGBTQ+の人々にとって暮らしやすい街づくりがされています。また、様々な民族コミュニティがあり、多様な文化や食を楽しむことができます。
セント・ゲオルクには、全長730メートルに及ぶランゲ・レヘというメインストリートがあります。カフェ、バー、レストラン、ブティックなどが軒を連ね、多くの人で賑わっています。
そして、セント・ゲオルクの北側には、アウター・アルスター湖が広がっています。水辺の景色を眺めながら、散策したり、ボートに乗ったり、ジョギングを楽しんだりすることができます。
歴史的な建造物としては、ハンブルク大司教の座であるマリエン大聖堂があります。2つの塔が特徴的な、美しい教会です。
美術・工芸博物館は、ヨーロッパでも有数の規模を誇る、文化史と応用美術の博物館です。
ドイツ・シャウシュピールハウス劇場とオーンゾルク劇場では、演劇やオペラなどの公演が行われています。映画好きなら、オリジナル版の映画を上映しているサヴォイ・シネマがおすすめです。
セント・ゲオルクには、様々なレストランがあります。高級フランス料理のコックス、コストパフォーマンスの高いベトナム料理のガオ・キッチン、リーズナブルで美味しいインド料理のバドシャー・インビスなど、好みに合わせて選ぶことができます。シュタインダム通りやハンスアプラッツ広場周辺には、トルコ、インド、イラン、アフガニスタンなど、多国籍料理のレストランが集まっています。
セント・ゲオルクは、ナイトライフも充実しています。ランゲ・レーヘ通り沿いには、バーやクラブが立ち並び、夜遅くまで賑わっています。
セント・ゲオルクには、様々な宿泊施設があります。高級ホテル、アトランティック・ケンピンスキーは、有名なバーがあり、多くのセレブも訪れるホテルです。よりリーズナブルな宿泊施設が良いなら、ジェネレーター・ハンブルクがおすすめです。ランゲ・レーエと湖の間に位置するアウセン・アルスター・ホテルは、テラス席や自転車レンタルサービスがあります。
セント・ゲオルクは、ハンブルク中央駅に隣接しており、交通の便が非常に良いエリアです。Uバーン、Sバーン、バスなど、様々な公共交通機関を利用できます。多くの観光スポットは徒歩圏内です。
セント・ゲオルクは、活気があり、多様性を受け入れる、フレンドリーな雰囲気のエリアです。中央駅周辺の観光客向けのエリアから、アルスター湖周辺の閑静な住宅街まで、様々な顔を持っています。
セント・ゲオルクを訪れる際は、中央駅周辺はあまり魅力的ではないので、ランゲ・レヘやアルスター湖の近くに滞在することをおすすめします。また、セント・ゲオルクは安全なエリアですが、夜間は特に注意が必要です。
シュテルンシャンツェ
シュテルンシャンツェ(Sternschanze)は、ハンブルク中心部のアルトナ地区に位置する、活気あふれるエリアです。地元の人々からは「シャンツェ」の愛称で親しまれ、オルタナティブな文化やトレンディな雰囲気が特徴です。
まず、シュテルンシャンツェは、ハンブルクのカウンターカルチャーの中心地として知られています。左派的な政治活動や芸術家コミュニティが活発で、自由な表現や思想が尊重されるエリアです。
そして、シュテルンシャンツェの街を歩けば、至る所にストリートアートやグラフィティを見かけることができます。壁一面に描かれたアートは、このエリアの独特な景観を作り出しています。
シュテルンシャンツェは、歴史的に労働者階級の街でしたが、近年ではジェントリフィケーションが進み、おしゃれなカフェやショップが増えています。
シュテルンシャンツェには、いくつか見どころがあります。ローテ・フローラ(Rote Flora)は、1989年から不法占拠されている自治文化センターです。かつては劇場でしたが、現在はオルタナティブな文化活動の拠点となっています。
シャンツェンパーク(Schanzenpark)は、市民の憩いの場となっている公園です。園内には、かつて給水塔として使われていたシャンツェントゥルム(Schanzenturm)があり、現在はホテルとして利用されています。
シュルターブラット(Schulterblatt)は、カフェやバー、ブティックなどが並ぶ、おしゃれな通りです。毎週土曜日に開催されるフリーマーケット、フローシャンツェ(Flohschanze)では、ビンテージや中古品など、掘り出し物が見つかるかもしれません。
さらに、シュテルンシャンツェには、様々なカフェやレストラン、バーがあり、多様なグルメシーンを楽しむことができます。独立系のレコード店やブティックも数多くあります。ヴィーガンでゼロ・ウェイストのカフェ、グーテル・ゲゼルシャフト(Guter Gesellschaft)や、韓国料理など国際色豊かな料理を提供するコッキ・ラブズ・ヴィーガン(Kokki Loves Vegan)など、個性的なお店も人気です。
宿泊施設としては、シュランツェントゥルム(Schanzenturm)を改装したモーベンピックホテルハンブルクや、トレンディなブティックホテル、フリッツ・イム・パジャマなどがあります。
シュテルンシャンツェへは、SバーンとUバーンが利用できるシュテルンシャンツェ駅、またはUバーンが利用できるフェルドシュトラーセ駅が最寄り駅です。バス路線も充実しているので、アクセスは便利です。
シュテルンシャンツェは、若々しく活気のある雰囲気で、オルタナティブでクリエイティブな文化が根付いています。地元の若者やカウンターカルチャーに関心のある人に人気のエリアです。政治的な活動も盛んで、デモが行われることもしばしばあります。
シュテルンシャンツェを訪れる際は、夕方から夜、そして週末は特に混雑するので注意が必要です。また、安全なエリアではありますが、大規模な集会やデモが行われている際は、周囲に気を配りましょう。
シュテルンシャンツェは、観光地化されていない、本物のハンブルクを体験できるエリアです。個性的な文化やストリートアート、トレンディな雰囲気に興味がある方、そしてユニークなショッピングやグルメを楽しみたい方におすすめです。ただし、静かな環境や伝統的な観光を求める方には、あまり向いていないかもしれません。
アルトナ
アルトナ(Altona)は、ハンブルク西部に位置する、エルベ川沿いに広がる大きなエリアです。かつては独立した都市でしたが、1938年にハンブルクに編入されました。今でも独特の雰囲気を持つアルトナは、歴史的な魅力と現代的な都市生活が調和した、多様性豊かなエリアです。
アルトナは、19世紀までデンマークの支配下にあったという歴史を持ちます。そのため、他のエリアとは異なる文化や街並みが形成されています。
エルベ川と港に面したアルトナは、美しいウォーターフロントエリアとしても知られています。遊歩道や公園が整備され、水辺の景色を楽しみながら散策することができます。
また、アルトナには、多くの公園や緑地があります。広々とした公園でピクニックをしたり、スポーツを楽しんだり、自然の中でリラックスすることができます。
アルトナには、様々な文化やライフスタイルを持つ人々が暮らしています。国際色豊かなコミュニティで、多様性を感じることができます。
アルトナには、見どころもたくさんあります。アルトナのバルコニーは、港とエルベ川の素晴らしいパノラマビューを楽しめる展望台です。日曜日の朝に開催される魚市場は、新鮮なシーフードが手に入るだけでなく、活気ある雰囲気を楽しむことができます。
イェニッシュ公園は、美しい英国式風景庭園で、博物館や彫刻が点在しています。アルトナ博物館では、北ドイツの文化史について学ぶことができます。アルトナ市庁舎は、印象的なネオバロック様式の建物です。
アルトナ地区内にあるオッテンゼンは、近年人気のエリアです。おしゃれなカフェやショップ、ギャラリーなどが集まり、多くの人で賑わっています。
アルトナは、グルメも充実しています。特にオッテンゼン地区には、様々なレストランやカフェがあります。グロース・ベルク通りとオッテンゼン・ハウプト通りは、ショッピングを楽しむのに最適な通りです。メルカード・アルトナは、食品市場のあるショッピングセンターです。ファブリックは、コンサートやイベントが開催される文化センターです。
宿泊施設も、様々なタイプがあります。エルベ川近くの歴史的建造物を利用したスタイリッシュなホテル、25アワーズ・ホテル・アルテス・ハーフェンアムト(25hours Hotel Altes Hafenamt)、アルトナ最大の公園の近くにあるメルキュール・ホテル・ハンブルク・アム・フォルクスパルク(Mercure Hotel Hamburg am Volkspark)、交通の便が良いモダンなホテル、エヌエイチ・ハンブルク・アルトナ(NH Hamburg Altona)などがあります。
アルトナ駅は、Sバーン、地域内および長距離列車が発着する主要交通拠点です。Uバーンも利用できます。また、多くのバス路線が運行しているので、アルトナ地区内を移動するのも便利です。
アルトナは、ハンブルク中心部と比べると、落ち着いた雰囲気です。多様な文化、クリエイティブなシーン、そして歴史と現代が融合した街並みなど、様々な魅力があります。家族連れや若い専門職に人気のエリアです。
アルトナは、活気のあるオッテンゼンから静かな住宅街まで、様々な地区があります。観光の中心地から離れて、よりローカルなハンブルクを体験したい方におすすめです。安全で家族連れにも優しいエリアです。
ノイシュタット
ノイシュタット(Neustadt)は、ハンブルク中心部に位置する、歴史と現代が調和したエリアです。アルスター湖とエルベ川の間に広がるこの地区は、「新市街」という名前とは裏腹に、ハンブルクで最も古い地区のひとつです。
ノイシュタットは、ハンブルクの中心部に位置しているため、市内観光の拠点として最適です。ハンブルク中央駅や主要な観光スポットにも近く、徒歩圏内で多くの場所へアクセスできます。
そして、ノイシュタットは、ショッピングを楽しむにも最適なエリアです。ユングフェルンシュトラーセは、高級ブランドショップが立ち並ぶ、ハンブルクを代表するショッピングストリートです。アルスター湖畔に位置し、美しい景色を眺めながらショッピングを楽しむことができます。
ノイシュタットには、歴史的・文化的な見どころも数多くあります。ハンブルク市庁舎は、ネオ・ルネサンス様式の壮大な建物で、ハンブルクのシンボル的存在です。聖ミヒャエル教会は、バロック様式の教会で、銅で覆われた尖塔が特徴です。ゲンスマルクトは、歴史的な広場です。現在は、ショッピングセンターやレストランが集まる、賑やかな場所となっています。
ハンブルクの歴史を知りたい方は、ハンブルク博物館を訪れてみましょう。ドイツ最大の市立歴史博物館で、ハンブルクの歴史や文化に関する展示を見ることができます。
音楽ファンなら、壮麗なコンサートホール、ライスハレがおすすめです。クラシック音楽のコンサートなどが開催されています。
ノイシュタットの端にあるプランテン・ウン・ブローメンは、美しい公園です。都会の喧騒を離れて、緑の中でリラックスすることができます。
ノイシュタットには、伝統的なドイツ料理から各国料理まで、様々なレストランがあります。ユングフェルンシュトラーセ周辺では、高級レストランで食事を楽しむことができます。ゲンスマルクトやグロースノイマルクトには、地元のレストランやショップも多く、様々な選択肢があります。
宿泊施設も充実しています。中心部に位置するスタイリッシュなホテル、ルネッサンス・ハンブルク・ホテル、聖ミヒャエル教会近くのリーズナブルなホテル、モーテル・ワン・ハンブルク・アム・ミヒャエルなど、様々なタイプのホテルがあります。その他にも、ホテル・バルセロ・ハンブルクやシュタイゲンベルガー・ホテル・ハンブルクなど、選択肢は豊富です。
ノイシュタットは、公共交通機関も充実しています。Uバーン、Sバーン、バスなど、様々な交通手段を利用できます。
ノイシュタットは、観光客と地元住民が混在する、活気のあるエリアです。日中は買い物客やオフィスワーカーで賑わい、夜はレストランやバーを楽しむ人で溢れています。観光客向けの施設と地元の文化がバランス良く共存しています。
ノイシュタットは、ハンブルクの中心部に滞在したい方、主要な観光スポットやショッピング、レストランに簡単にアクセスしたい方に最適なエリアです。歴史と現代的な都市体験を同時に楽しみたい方にもおすすめです。
ただし、ノイシュタットは中心部に位置するため、観光シーズンや週末は混雑することがあります。また、安全なエリアではありますが、貴重品の管理など、基本的な注意は必要です。
エッペンドルフ
エッペンドルフ(Eppendorf)は、ハンブルク北部に位置する、高級感漂うスタイリッシュなエリアです。美しい建築物や緑豊かな公園、そしておしゃれなショップが立ち並び、洗練された雰囲気の中で過ごすことができます。
エッペンドルフの街並みは、歴史を感じさせる建物が多いのが特徴です。アールヌーボー様式の建築物もあり、歴史と文化を感じることができます。
そして、エッペンドルフは、ショッピング好きにはたまらないエリアです。高級ブティックやおしゃれなお店が軒を連ね、ウィンドウショッピングをするだけでも楽しめます。
エッペンドルフには、緑豊かな公園もあります。ヘインス公園は、ゆったりとくつろいだり、軽い運動をしたりするのに最適な場所です。アルスター湖も近く、水辺の景色を楽しむことができます。
エッペンドルフでショッピングを楽しむなら、まずエッペンドルファー・ランドシュトラーセ、エッペンドルファー・ヴェーク、エッペンドルファー・バウムといった通りを訪れてみましょう。これらの通りには、ブティック、カフェ、レストランなどが並んでいます。
グランド・ホテル・オブ・スウェーデン(Grand Hotel of Sweden)では、スカンジナビアのクールでスタイリッシュなファッションアイテムを購入できます。リネット(Linette)は、クロエ(Chloé)、Marc Jacobs、マルニ(Marni)、Pradaなど、人気の高級ブランドを取り扱うお店です。
カフェーレストライ・ブルク(Kaffeerösterei Burg)は、自家焙煎のコーヒー豆や、ココア、紅茶、チョコレートなどを販売するお店です。
ヴィオラズ・アンド・デリカテッセン(Violas’ & Delicatessen)では、様々な種類の塩やスパイス、オイルなどのグルメ食品が手に入ります。
モロッコの食器やフランス製のグラス、スウェーデンのファブリックなどを扱うスーク・インテリア・デコレーション(Souk Interior Decoration)もおすすめです。
エッペンドルフには、小さなブティックやカフェも多く、散策するのが楽しいエリアです。
エッペンドルフは、歴史的な魅力と現代的な設備が調和した、シックで高級感のあるエリアです。若者や家族連れに人気があり、中心部よりも落ち着いた雰囲気の中で過ごすことができます。
エッペンドルフへは、Uバーン(U3線)やバスでアクセスできます。自転車で散策するのもおすすめです。
エッペンドルフは、ハンブルクの他のエリアに比べて物価が高い点は、注意が必要です。高級住宅街なので、観光スポットは多くありません。しかし、ハンブルクの富裕層のライフスタイルを垣間見ることができる、ユニークなエリアです。
エッペンドルフは、静かで洗練された雰囲気の中で過ごしたい方、高級ショッピングを楽しみたい方、そしてハンブルクのローカルな一面を知りたい方におすすめのエリアです。
ブランケネーゼ
ブランケネーゼ(Blankenese)は、ハンブルク西部、エルベ川沿いに位置する美しい郊外です。かつては小さな漁村でしたが、今では高級住宅街として知られ、静かで洗練された雰囲気が漂っています。
ブランケネーゼの魅力は、まず何と言ってもその美しい景観です。エルベ川を行き交う船を眺めながら、水辺の風景を楽しむことができます。丘陵地帯に位置するため、高台からはハンブルクの街並みとエルベ川のパノラマビューを望むことができます。
そして、ブランケネーゼは、独特の地形も特徴です。急な坂道や曲がりくねった道、そして5,000段以上もあると言われる階段は、「階段地区」と呼ばれる所以です。
さらに、ブランケネーゼには、昔ながらの漁村の面影を残すエリアもあります。狭い路地や伝統的な建築物が残り、ノスタルジックな雰囲気を味わえます。
ブランケネーゼは、ハンブルクの中でも特に高級な住宅街として知られています。そのため、街並みは美しく、治安も良いです。
ブランケネーゼには、いくつかの見どころがあります。ブランケネーゼ・ビーチは、エルベ川沿いに広がるビーチで、リラックスしたり、水遊びをしたり、景色を楽しんだりすることができます。ヒルシュパークは、散策路や小さな鹿の囲いがある、緑豊かな公園です。シュトゥーフェンヴィル(階段地区)は、ブランケネーゼの旧市街の中心部で、狭い路地や階段が迷路のように入り組んでいます。
ズルベルクは、丘の上にある展望台です。ここから、エルベ川やハンブルクの街並みを一望することができます。
ローマン・ガーデンは、小さな庭園ですが、古典的な彫刻が置かれ、美しい風景を楽しめます。
エルベ川の岸辺には、2つの灯台が立っています。かつて漁村であったブランケネーゼの歴史を物語る建造物です。
ブランケネーゼには、川の景色を眺めながら食事ができるカフェやレストランがあります。ブランケネーザーのハプツ通りは、ブティックや地元のお店が並ぶメインストリートです。毎週土曜日にエリック・ブルーメンフェルド広場で開催されるマーケットもおすすめです。
宿泊施設は、ズルベルクの丘の上にある高級ホテル、ホテル・ズルベルク・カールハインツ・ハウザー、エルベ川のビーチに面したシュトラントホテル・ブランケネーゼなどがあります。その他、バケーションレンタルやゲストハウスなども利用できます。
ブランケネーゼへは、Sバーン(S1、S11)のブランケネーゼ駅、バス、フェリーなどが利用できます。
ブランケネーゼは、ハンブルク中心部の喧騒とは対照的に、静かで落ち着いた雰囲気が特徴です。ゆったりとした時間の中で、美しい景色を眺めながら、リラックスすることができます。
ブランケネーゼを訪れる際は、坂道や階段が多いので、歩きやすい靴で行くことをおすすめします。また、主に住宅地なので、ナイトライフや観光スポットは限られています。静かな環境を好む方には最適ですが、賑やかな場所を求める方には、物足りないと感じるかもしれません。
ブランケネーゼは、ハンブルク中心部とは違う、ハンブルクのもうひとつの顔を見せてくれるエリアです。静かで美しい環境、ウォーキングやサイクリングなどのアウトドア、そして魅力的な街並みなど、様々な魅力があります。ハンブルクの喧騒を離れて、ゆったりと過ごしたい方におすすめです。
ヴィンターフーデ
ヴィンターフーデ(Winterhude)は、ハンブルク北部に位置する、緑豊かな高級住宅街です。美しい運河や公園、そして歴史的な建造物と近代的な住宅が調和した、静かで洗練された雰囲気が特徴です。
ヴィンターフーデには、ハンブルク最大の都市公園、シュタットパルクがあります。148ヘクタールもの広さを誇るこの公園は、都会の喧騒を離れて自然を楽しむことができる、まさに都会のオアシスです。園内には、湖やプラネタリウム、様々なレクリエーション施設があり、市民の憩いの場となっています。
そして、ヴィンターフーデのもうひとつの魅力は、美しい運河です。特に、ゴールドベック運河は、その景観の美しさで知られています。運河沿いを散歩したり、ピクニックをしたり、ボートに乗ったりして、水辺の風景を楽しむことができます。
ヴィンターフーデの街並みは、優雅なアールヌーボー様式の建物と近代的な住宅が混在しており、独特の景観を作り出しています。ハンブルクの中でも特に富裕層が多く住むエリアとして知られ、高級感のある雰囲気が漂っています。
ヴィンターフーデには、いくつか見どころがあります。シュタットパルクは、広大な敷地の中に、湖、プラネタリウム、様々なスポーツ施設、そしてカフェなどがあります。
ゴールドベック運河は、その美しい景色から、散歩やピクニック、ボート遊びなどに最適な場所です。
ミューレンカンプは、カフェやレストラン、ブティックなどが並ぶ、賑やかな通りです。
ヴィンターフーダー・マルクト広場は、ヴィンターフーデの中心部にある広場で、毎週マーケットが開催されます。地元の食材や手工芸品などを購入することができます。
ハンブルクプラネタリウムは、シュタットパルク内にある、世界でも最新鋭のプラネタリウムです。
ヴィンターフーデで食事をするなら、ミューレンカンプ地区がおすすめです。様々なカフェやレストランがあり、好みに合わせて選ぶことができます。ヴィンターフーダー・マルクト広場にも、多くの飲食店があります。ヴィンターフーデ全体に、高級レストランやブティックが点在しています。
ヴィンターフーデには、ホテルは多くありません。隣接するウーレンホーストには、広大なスパとフィットネス施設を備えたアスプレイ・ハンブルク・ウーレンホーストがあります。近隣のザンクト・ゲオルクには、文学をテーマにしたブティックホテル、ホテル・ヴェディナがあります。
ヴィンターフーデへのアクセスは、Uバーン(U1線)のフートヴァルカーシュトラーセ(Hudtwalckerstraße)駅とラッテンカンプ(Lattenkamp)駅、またはバスが便利です。自転車専用道路も多いので、サイクリングを楽しむのも良いでしょう。
ヴィンターフーデは、落ち着いた高級感のある雰囲気が特徴です。自然が多く、静かな環境で過ごしたい方、そしてアウトドアアクティビティを楽しみたい方に人気のエリアです。
ヴィンターフーデは、主に住宅地なので、中心部ほど観光スポットは多くありません。また、ハンブルクの中でも物価が高いエリアです。しかし、ヴィンターフーデを訪れれば、ハンブルクの富裕層のライフスタイルを垣間見ることができます。
ヴィンターフーデは、静かな環境の中で、自然や美しい街並みを満喫したい方におすすめのエリアです。公園や運河でリラックスしたり、ウォーキングやサイクリングを楽しんだり、地元の雰囲気を味わったりすることができます。ただし、ナイトライフや観光スポットを重視する方には、あまり向いていないかもしれません。
まとめ
ご紹介してきた10のエリアからお分かりの通り、ハンブルクは港町としての歴史と現代性が見事に調和した、驚くほど多面的な魅力を持つ都市です。中世の面影を残すアルトシュタットから、最新の建築が並ぶハーフェンシティまで、各エリアが独自の個性を放ちながら、一つの都市としての調和を保っています。
特筆すべきは、ハンブルクの持つ包容力です。かつての港湾倉庫群が文化施設として生まれ変わったシュパイヒャーシュタットや、自由な精神が息づくザンクト・パウリ、アーティスティックな雰囲気漂うシュテルンシャンツェなど、時代とともに変化を受け入れながら、その本質的な魅力を失うことなく進化を続けています。
また、アルスター湖周辺に広がるエッペンドルフやヴィンターフーデの閑静な住宅地、エルベ川を見下ろすブランケネーゼの高級住宅街など、都心部とは異なる落ち着いた表情も、この街の大きな魅力の一つと言えるでしょう。
ハンブルクは、ドイツ第二の都市でありながら、ベルリンやミュンヘンほど観光客で混雑していないのが特徴です。そのため、より本物のドイツの都市生活や文化を体験できる可能性が高いと言えます。港町特有の開放的な雰囲気、豊かな食文化、充実した文化施設、そして効率的な公共交通機関網により、初めての訪問でも快適に滞在できる環境が整っています。
どのエリアを選んでも、ハンブルクならではの体験が待っています。歴史的建造物、現代アート、ショッピング、グルメ、ナイトライフ、自然―あなたの興味に応じて、理想的な滞在エリアが必ず見つかるはずです。
最後に強調したいのは、ハンブルクという都市の持つ「余裕」です。急いで観光スポットを巡るのではなく、カフェでゆっくりと時間を過ごしたり、アルスター湖畔を散歩したり、港の雰囲気を楽しんだりと、街のリズムに身を任せてみることをお勧めします。きっと、ガイドブックには載っていない、あなただけのハンブルクの魅力を発見することができるでしょう。