観光ガイドのメイです。中国在住（北京語・広東語対応可）。好きな言葉は「好きこそものの上手なれ」
目次
大富豪がオーストラリアに集まる理由
オーストラリアは、安全で安定した、豊かな生活・労働・投資環境を求める富裕層にとって、常にトップクラスの移住先として浮上しています。2023年には、約5,200人の富裕層がオーストラリアに移住したと推定され、有利な移民政策、自然の美しさ、治安の良さ、質の高い医療、そして全体的に卓越した生活の質の高さが魅力となっています。
富裕層になるにはいくら必要？
HNWI とは High-Net-Worth Individual の略語で、「資産家」や「富裕層」を意味します。
一般的には個人で純資産が100万ドル（1億円）以上の人をHNWIと定義します。これには、現金、投資、株式、債券、不動産、事業権益などの資産が含まれます。基準は機関によって若干異なります。例えば、
- 純資産1,000万ドル以上をウルトラHNWI(超富裕層)と呼ぶ場合もあります。
- 一部の金融機関では純資産500万ドル以上をHNWIと定義することもあります。
HNWIには自営業者や起業家、高収入の専門職従事者などが含まれますが、相続や投資によって資産を得た人も多くいます。HNWIは一般に、専門的な資産運用サービスや高級金融商品、プライベートバンキングなどを必要とする顧客層とされています。
富裕層に特化した移民ビザや税制優遇措置を用意する国も多く、富裕層を惹きつけようとする国際的な動きがあります。こうした国々では、HNWIを重要な経済的資源と位置付けていることがわかります。
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オーストラリアへの富裕層流入の要因
オーストラリアは、他の多くの国に比べて比較的合理的な永住権取得の道を提供する移民政策とビザプログラムを慎重に設計しており、富裕層やエリート・グローバル人材を積極的に惹きつけています。オーストラリアは資源国で、農業国ですが、IMFの2024年のオーストラリアのGDP成長見通しは1.7%となっており、先進国ではトップになっています。
ポイント制移民制度
オーストラリアのポイント制移民制度は、熟練した専門家、起業家、ビジネスオーナーを優先的に受け入れているため、他の国に比べて富裕層の居住権や市民権取得が比較的容易です。
ビジネス革新投資プログラム
このプログラムは、起業家精神を持ち、オーストラリア経済に貢献する可能性のある富裕層に永住権を与えるものです。
有利な移民政策
オーストラリアのポイント制とグローバル・タレント・インディペンデント・プログラム(GTIP)のようなプログラムは、特に主要部門の高スキル者を対象としており、居住と機会を求める富裕層にとって魅力的な移住先となっています。
富裕層を惹きつける主な移民政策とプログラム
ポイント制移民制度
この制度は、年齢、英語力、職務経験、技能などの要素に基づいてポイントを付与する。HNWI、企業経営者、起業家、高度なスキルを持つ専門家が優遇され、他国に比べて永住権を取得しやすくなっています。
グローバル・タレント・インディペンデント・プログラム（GTIP）
2019年に開始されたGTIPは、10の主要分野で「最も優秀な」グローバル人材を誘致するために特別に設計された合理化された永住権ビザの経路です。DigiTech、FinTech、MedTech、AgTech、Energy、Advanced Manufacturingなど。実績があり、フェアワーク高所得基準（AU$162,000）以上の収入を得る能力のある、高度なスキルを持つ人材を対象としています。
- 年齢制限はないが、18歳未満または55歳以上の者は、オーストラリアに特別な利益をもたらすことを証明する必要がある。
- 技能審査、内定、雇用主のスポンサーシップは不要。
- 申請者は、関連分野で高く評価されているオーストラリアの組織または個人から「グローバル・タレント」の推薦を受ける必要がある。
- 2段階のプロセス：まず、関心表明書を提出し、その後、招待された場合、固有の識別子でビザを申請する。
ビジネス/投資ビザ
オーストラリアには、多額の資金（例：500万豪ドル以上）をオーストラリアに投資する意思のある富裕層に永住権への道を提供する、重要投資家ビザのようなビザの流れもあります。
対象分野
GTIPやその他の技能移住プログラムは、ハイテク、再生可能エネルギー、農業食品、先端製造業、金融サービスなど、オーストラリアの経済的優先事項にとって重要な分野の人材を優先的に誘致しています。
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オーストラリアの高い生活水準と安定した社会
オーストラリアは、その低犯罪率、政治的安定性、強固な制度、優れた公共サービス、そして美しい自然環境によって、世界的に安全で安定した高い生活水準を提供する国として認知されています。これらの要因が組み合わさり、オーストラリアは多くの人々にとって理想的な居住地としての地位を確立しています。
まず、オーストラリアの安全性について考えてみましょう。低犯罪率は、暴力犯罪や財産犯罪の発生率が非常に低いことを示しています。特に殺人率は世界的にも低く、安全な環境での生活が約束されています。また、オーストラリアの主要都市は、国際的な安全ランキングで常に高い位置を占めており、安心して暮らせる環境が整っています。
政治的安定性もオーストラリアの魅力の一つです。二大政党による政治システムは、安定した政策決定をもたらし、予測可能性を提供しています。加えて、強固な法制度や独立した司法機関は、市民の権利と自由を保護し、社会の安定を支えています。
高い生活水準も、オーストラリアが人気のある国である理由の一つです。手頃な住宅価格、豊富なレジャーの機会、健康的なワークライフバランスなど、多くの要素が高い生活水準に貢献しています。さらに、強力な社会保障制度は、所得格差を縮小し、安定した生活を提供しています。
そして、オーストラリアの自然環境は、その美しさと豊かさで知られています。温暖な気候や低人口密度は、アウトドアライフスタイルを楽しむのに理想的な環境を提供しています。ハイキングやキャンプ、サーフィンなど、多様なアクティビティが可能であり、自然との調和した生活が求められています。
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質の高い生活と充実の公共サービス
オーストラリアは、極めて質の高い生活を提供する国として知られています。メルボルン、シドニー、アデレード、パースなどの主要都市が、世界で最も住みやすい都市の常連となっているのには理由があります。
- 世界最高水準の医療
オーストラリアの公的医療制度メディケアは、国民と永住権保持者に包括的な医療サービスを低価格または無料で提供しています。国民皆保険制度のもと、病院治療、診療、医薬品が補助されるため、質の高い医療にアクセスできます。医療提供者のネットワークも国中に行き渡っており、富裕層家族にとって大きな魅力となっています。 - 有名な教育制度
初等から高等教育まで、オーストラリアの教育水準は世界的に高い評価を受けています。メルボルン大学やシドニー大学、クイーンズランド大学など有名校に、世界中から学生が集まります。実践的スキルを重視し、多様な選択肢を用意するだけでなく、公教育には高い補助金があり手頃な費用で質の高い教育を受けられます。 - 近代的で効率的なインフラ
主要都市には、快適な生活を支える整備されたインフラがあります。電車、バス、フェリーなどの公共交通機関が広範囲にネットを広げ、電気、水道、通信などの公共サービスが信頼できます。都市部では高速インターネットも普及しており、スムーズで効率的な日常生活が実現しています。 - 繁栄する経済と高い生活水準
オーストラリアは経済が好調で、他国に比べ所得格差が小さいため、住民の生活水準が総じて高くなっています。1人当たりGDPは世界トップクラスで、手頃な住宅価格など、生活費も管理しやすい水準にあります。
オーストラリアの卓越した生活の質は、強力な公共サービス、優れたインフラ、健全な環境、繁栄する経済に起因しています。これらの要素に加え、自然の美しさ、文化の多様性、歓迎ムードが加わり、充実した豊かな生活を求める人々にとって、オーストラリアは紛れもなく魅力的な渡航先となっています。
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富裕層にとってのアジアへの玄関口
オーストラリアの堅調な経済パフォーマンス、ダイナミックなアジア新興国市場への地理的近接性、そして発達した金融サービス業は、企業や投資家、特に富裕層(HNWI)にとって魅力的な投資の受け皿となっています。同国は、アジア市場へのゲートウェイとしての役割を果たしながら、自らも地域の経済大国の地位を確立しつつあります。
強固で多様な経済基盤
オーストラリアは、典型的な先進国型の高度に発達した市場経済システムを有しています。COVID-19のパンデミック下においても、オーストラリアは28年以上にわたる息の長い経済成長を遂げてきた実績があります。主要な産業は、サービス業、鉱業、農業、製造業、金融・銀行業といった幅広い分野に及んでおり、経済の多様性が高いといえます。
このバランスの取れた産業構造により、様々な分野での投資機会が存在します。加えて、オーストラリアは経済の自由度や起業環境の良さで常に世界のトップクラスにランクされており、汚職水準も比較的低い健全な事業環境が整っています。
アジア太平洋地域の金融ハブ
オーストラリアの金融サービス業、特にシドニーに集中する同産業は、アジア太平洋地域で最も発達した拠点の一つとなっています。大手の銀行、保険会社、資産運用会社などが立地し、地域の金融・資本市場の動向を左右する影響力を持っています。この高度に洗練された金融インフラとエコシステムは、富裕層が求めるウェルス・マネジメントのニーズを十分に満たすことができます。
アジア新興国市場への最適なゲートウェイ
オーストラリアは地理的にアジア太平洋地域の中心部に位置しており、中国、インド、ASEAN諸国、日本、韓国など、急速に成長を遂げる新興国市場へのアクセスに優れています。欧州や米国からこれらの市場にアプローチするよりも、はるかに近接しているというメリットがあります。
この近接性があるからこそ、現地への渡航や対面でのビジネス交渉が容易になり、アジア各国の商習慣や文化的な側面への理解を深めることができるのです。オーストラリアは、単なるアジア市場への玄関口にとどまらず、自らも地域経済の中核を成す重要な役割を果たしています。
アジア諸国との緊密な経済関係
オーストラリアはアジア主要国との間で自由貿易協定を次々と結んできた経緯があり、当該地域の国々と強固な経済的絆を構築してきました。中でも中国との関係が深く、中国はオーストラリア最大の貿易相手国であり、中国資本の対豪直接投資も急増しています。
このようにアジア、とりわけ中国の経済統合を活用することで、富裕層を含む投資家らは、国境を越えたビジネスと資金の流れを促進することができます。企業の多国籍展開においても、オーストラリアはアジアへのハブ拠点として有効に機能しうるでしょう。
高度に発達した企業環境
上記の有利な立地条件に加え、オーストラリアには堅固な規制環境と法的ガバナンス、熟練した人材の存在、イノベーションへのコミットメントといった、ビジネスに不可欠な基盤が整備されています。政情は安定しており、グローバル企業が活動しやすい環境が整えられています。また再生可能エネルギーなど先端的な分野でも、オーストラリアの技術力と研究開発力は注目に値します。
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オーストラリアは、その手厚い税制上の優遇措置により、富裕層から世界的に注目される魅力的な投資の地となっています。経済の安定性と生活水準の高さに加え、富の蓄積と成長を目指す富裕層にとって恵まれた税制環境が大きな引き付け要因になっています。
最大の特徴は、相続税と純資産税の不在です。オーストラリアでは、米国や英国、一部の欧州諸国とは異なり、死亡時に受益者に移転される資産に対して相続税が課されることはありません。
また、個人の純資産や富裕層に対する別途の年次課税もありません。このため、財産を次の世代に確実に引き継ぐことができ、富裕層の資産保全と世代を超えた富の蓄積を大きく後押ししています。
オーストラリアの所得税率も富裕層に比較的有利です。最高税率は45%（年間所得18万豪ドル超）と、他の主要国より低めに設定されているためです。所得控除の優遇措置や、長期保有の資産に対するキャピタルゲイン課税の軽減など、所得税の実効税率を引き下げる施策も多数あります。
加えて、オーストラリアは特定の投資分野やビジネスモデルに対する税制優遇措置を積極的に講じていて、富裕層の投資を積極的に呼び込もうとしています。ベンチャーキャピタル投資、イノベーティブな企業への出資、不動産投資などに対する税控除や特別措置が数多く設けられています。また、一定額の投資を条件に永住権を取得できる「重要投資家ビザ」制度もあり、投資を呼び込む魅力の一つとなっています。
さらに、世界的な富裕層の中には、国外での多額の投資や事業展開を行っているケースも少なくなく、オーストラリアの領土税制はこうした層にとって魅力的となっています。
このように、相続税と富裕税の不在、所得税率の比較的低水準、投資促進に向けた各種税制優遇措置、海外資産への手厚い税制など、オーストラリアの税制環境全体が富裕層の富の継承と成長を後押ししています。政治の安定、景気の良好さ、生活環境の質の高さなども相まって、富裕層が資産の逃避先や成長の基盤を求めて集まる理由となっています。
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オーストラリアの投資移民プログラム
オーストラリアは、海外からの多額の投資を呼び込むため、富裕層を対象とした投資移民プログラムを積極的に推進しています。これらのプログラムでは、一定金額以上の投資を条件に、永住権取得の道が開かれています。
その中でも代表的なのが「重要投資家ビザ(SIV)」プログラムです。SIVでは、申請者が4年間で5億豪ドル以上をオーストラリアに投資すれば、期間終了後に永住権を申請できます。投資対象は承認運用ファンド、ベンチャー企業、不動産など多岐にわたります。2021-22年には13,000超のSIVビザが発給され、88億豪ドルの投資が実現しました。
他にも「プレミアム投資家ビザ(PIV)」「投資家ビザ(IV)」「ビジネス革新投資プログラム(BIIP)」など、申請者の投資金額や目的に応じたさまざまなビザが用意されています。
こうした投資移民プログラムを活用することで、富裕層には大きなメリットが得られます。一定の投資を継続すれば、最終的にオーストラリアへの永住が認められるほか、申請者と家族に質の高い生活環境が提供されます。また投資に対するリターンや新規ビジネス展開の機会も期待できます。
まとめ
オーストラリアでは、海外の富裕層とその資金を積極的に受け入れ、富裕層側に永住権取得のチャンスを与えるという「Win-Win」の関係が投資移民プログラムを通じて実現されています。経済活性化とイノベーション促進に加え、豊かな環境を望む富裕層の移住先としてのオーストラリアの魅力を高める役割も担っています。
移住する前に知っておきたい課題と考慮事項
1. 言語と文化の違い
英語が公用語ですが、オーストラリア英語のアクセントや話し方は、アメリカ英語とはかなり異なるため、多少の調整が必要かもしれません。また、オーストラリア人は皮肉やジョークをよく言います。そのため、彼らのジョークやコメントが真意を理解しにくいことがあります。このような言葉の使い方は、外国人にとって意外に感じることがあります。
オーストラリアは欧米諸国と文化的な共通点がある一方で、オーストラリア社会には、特にコミュニケーション・スタイル、生活態度、食文化、社会規範など、外国人にとって驚く側面が多くあります。
2. 高い生活コスト
オーストラリアの食料品は、日本よりも20～30％高価です。特に、肉類、乳製品、果物、野菜などの生鮮食品は高くなります。また、レストランでの食事は、日本よりも20～50％高価になる可能性があります。オーストラリアの住宅価格は、都市部を中心に高騰しています。シドニーやメルボルンなどの大都市では、住宅価格が日本の都市部よりも高くなる可能性があります。
オーストラリアは熱帯から温帯まで気候が多様です。また、山火事、洪水、サイクロンなどの自然災害にも注意が必要です。緊急時の対応システムは発達していますが、こうした災害が発生した場合、困難が生じることもあります。
4. 医療保険と医療費
オーストラリアの医療制度は、メディケアを中心とした公的医療保険制度と、民間の医療保険制度の2つから成り立っています。メディケアは、無料で多くの医療サービスを受けることができますが、一定の自己負担が必要です。自己負担を軽減するために、民間医療保険に加入することができます。
5. 就労とビザ要件
就労ビザの取得条件を満たせるかどうかが重要です。技術移民やビジネス投資移民などの各種ビザプログラムの要件を確認する必要があります。
2024年のオーストラリアにおける需要の高い職業トップ6
1. 建設管理者
建設プロジェクトの計画から設計、開発、日々の現場運営に至るまで、建築プロジェクトを監督する。オーストラリア全土で大規模なインフラや建築プロジェクトが行われているため、需要が高い。
2. 土木エンジニア
土木技師は、道路、橋、鉄道、水道システムの設計と維持管理を行います。プロジェクト管理と問題解決に重点を置く土木工学の専門家が求められています。
3. 幼児教育教師
保育所や幼稚園で、遊びや学習を通して子どもたちの知的・情緒的発達をサポートする仕事には、優れた人間力が不可欠です。幼児教育の学士号が必要です。
4. 正看護師
救急、精神衛生、小児科など様々な場面で医療業界に欠かせない存在。オーストラリアの高齢化に伴い、正看護師は病院、高齢者介護施設、地域保健センターなどで緊急に必要とされています。正看護師になるには看護学の学士号が必須です。
5. ICTビジネス・システム・アナリスト
クラウド・コンピューティング、データ・サイエンス、ITプロジェクト管理などの分野のスキルが鍵となります。関連学士の取得が推奨されます。
6. シェフ
ホテル、レストラン、ケータリング会社などのホスピタリティ産業で、食に情熱を注ぐ人のためのクリエイティブなキャリア。商業調理師資格のような正式な資格が望ましいでしょう。
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