バイヤーのかずきです。「使えない物などない」がモットー。壊れた物はそのまま捨ててしまうのではなく、修理して再び使うことを常としています。
ニューヨークを代表する美術館。6階建ての建物内はとても綺麗で洗練された空間です。セザンヌ、モネ、ピカソ、マティス、ゴッホの絵の具の質感を楽しめるだけでなく、ポロック、ホッパー、 ルソー、リヒターなども堪能できます。
現代アートが好きな方は自分のセンスに磨きがかかります。芸術に興味がなくても見たことがある絵がたくさんあるので楽しめます。写真撮影は可能ですが動画撮影は禁止。リュックを持ってる人は前に抱えるか預けて下さい。
見どころ
アンディ・ウォーホルの「マリリン・モンロー」
シルクスクリーンで複写された派手な色調のパターンで、大量生産・大量消費のきらびやかな消費社会に虚無感を投げかけた作品。
この投稿をInstagramで見る
ゴッホの「星月夜」(The Starry Night)
ニューヨーク近代美術館(MoMA)にあるヴィンセント・ヴァン・ゴッホの絵画は3点。サン・ポール・ド・モーゾール修道院の病室の窓から描かれたと言われる「星月夜」。ゴッホは身の回りにある景色をよく描きました。しかし、現実を描くのではなく、想像や記憶からインスピレーションを受けました。彼は夜空の魅力について、「私には夜は昼よりも生き生きと鮮やかに見えるのだ」と書いています。この絵の注目すべき点は、夜空に渦巻く雲や大きな月の描写で、ゴッホの激しい心の乱れや興奮、動揺が表されているところです。下に描かれている村はフランス南部のサンレミーで、ゴッホの想像によって描かれたと言われています。
この投稿をInstagramで見る
アンリ・マチスの「ダンスI 」
マチスはフォーヴィズムとして活躍したフランスの画家です。1909年に描かれたダンスは、2.6×4メートルもある巨大な作品で、親交が深かったロシアの美術コレクターのシチューキンの発注で制作されました。作品の構図はウィリアム・ブレイクの水彩画に影響を受けているといわれています。青と緑の単純化された背景の中、丘の上で踊る女性はとても躍動的に見えます。「ダンスは人生であり、リズムだ」とマティスは語っています。よく見ると、手前の2人の手が離れていますが、色の連なりで円が途切れていないのが見事です。
モネ の「睡蓮の池に映る雲の反映」
壁画のように大きい3枚のキャンバスからなる絵は、フランス北西部の自宅の庭にある緑豊かなユリの池を描いた睡蓮シリーズの1つでモネの晩年の10年間に描かれた作品です。モネは晩年視力を失っていました。そして彼のパレットやその色彩の曖昧さは、視力の低下の影響であると批評する人もいました。水面のラベンダー色の雲は上部から映し出され、水の広がりと常に移り変わる光の反射は、超越的な世界へと誘います。
この投稿をInstagramで見る
ピカソの「アヴィニョンの娘たち」
ピカソが26歳の時、600枚以上の習作を経て完成させた作品です。描かれている人物は、バルセロナのアビニョ通りに存在した売春宿で働く娼婦たち。気が狂った怪物に見えますが、別の人生を夢見ていた女性たちにとって、わずかばかりの金貨のために魂を売らなければならない心の叫びを表しているかのようです。
構成はセザンヌの「水浴する女たち」からきていると言われています。モチーフの余計なものをそぎ落とし、人間とは何かを問うキュビズムの引き金となりました。これまで幾度となく人に騙され、傷つけられてきた女性たちの運命への嘆きが聞こえてきそうです。
それでも必死で生き抜かなければならない、いつかこんな自分にもささやかな幸せがつかめるだろうかと、崩れそうな心を必死に保とうとしているようにも見えます。
この投稿をInstagramで見る
名前 | ニューヨーク近代美術館 The Museum of Modern Art (MoMA) |
開館日 | 毎日 |
開館時間 | 日~金:10:30 a.m.–5:30 p.m. 土:10:30 a.m.–7:00 p.m. |
入場料 | 大人:$25.00 シニア:$18.00 学生:$14.00 金曜日16時以降は無料で入館できる。 |
所蔵作品数 | 10万点以上 |
住所 | 11 W 53rd St, New York, NY 10019 |
詳細 | 公式ホームページ |
地図
ミッドタウンのビル群の中にあります。最寄り駅は、Fifth Avenue/53rd Street駅。
ニューヨーク近代美術館 The Museum of Modern Art (MoMA)
総評
メトロポリタン美術館よりもコンパクトでわかりやすいです。ミュージアムショップも充実しています。ネットでチケットを購入することでスムーズに入場できます。夕方は混雑するので朝イチで行くのがおすすめです。