アンティークバイヤーのみさきです。好きな言葉は「百聞は一見に如かず」
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ボンド気分で旅に出よう
ジェームズ・ボンドは、常に世界を股にかけて活躍してきました。最新作「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」も、その伝統を受け継ぎ、世界各地の息を呑むような風景を舞台に、スリリングなストーリーが展開されます。
本作の撮影は、雪深いノルウェーのニティダルから、カリブ海の陽光溢れるジャマイカまで、実に多岐にわたります。スコットランドの雄大なケアンゴームズ国立公園では、ボンドカーによる激しいチェイスシーンが繰り広げられ、イタリアの古代都市マテーラは、物語の鍵を握る重要な場所として登場します。
もちろん、ボンドのホームグラウンドであるイギリス・ロンドンも忘れてはなりません。MI6本部や秘密兵器開発部Qのラボなど、お馴染みの場所が登場するほか、ロンドンの新たな一面も垣間見ることができます。
さらに、スコットランドのスキーリゾート地アヴィモアでは、雪山を舞台にしたアクションシーンが撮影され、フェロー諸島のカルソイ島は、物語のクライマックスを飾る重要な舞台として登場します。
それぞれの場所が持つ独特の魅力が、映画「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」の世界観をさらに深め、観客を魅了します。この記事では、これらの撮影地を詳しく紹介し、映画のシーンと合わせてその魅力に迫ります。さあ、ボンドとともに世界旅行に出かけましょう。
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ニティダル（ノルウェー）
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、ノルウェーの美しい自然を背景に物語が展開しますが、特にオスロ北部のニッテダルにあるランヴァン湖は、重要なシーンの舞台として印象的に描かれています。
静寂に包まれたこの湖は、幼少期のマドレーヌ・スワンが、後に宿敵となるサフィンと出会うという、物語の根幹に関わるフラッシュバックシーンに登場します。凍てつく湖面と雪景色は、美しくも緊張感漂うシーンを演出し、観客の心を掴みます。
ランヴァン湖での撮影は、美しい風景を映画に取り込むという目的だけでなく、物語の重要な要素を視覚的に表現するためでもありました。湖の静けさと孤立感は、登場人物たちの感情や関係性を際立たせ、物語に深みを与えます。
しかし、撮影は困難を極めました。異常に暖かい冬の影響で、湖の氷が予想よりも早く溶け始め、制作チームは時間との闘いを強いられたのです。それでも、美しい風景を映画で紹介したいというノルウェー政府の協力もあり、撮影は無事完了しました。
ランヴァン湖は、「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」において、単なる美しい背景以上の役割を果たしています。それは、登場人物たちの過去と現在を繋ぎ、物語に深みを与える重要な要素であり、映画全体に独特の雰囲気を醸し出すことに成功しています。映画を見た後は、ノルウェーの美しい自然を実際に訪れてみたくなることでしょう。
ケアンゴームズ国立公園（スコットランド）
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、スコットランドが誇るケアンゴームズ国立公園の雄大な自然を舞台に、スリリングなアクションシーンを展開します。
イギリス最大の国立公園であるケアンゴームズは、広大な面積を誇り、多様な地形が広がっています。映画では、この壮大な風景の中、ボンドが複数のレンジローバーやヘリコプターに追われるカーチェイスが繰り広げられます。時速145キロメートルで野原を疾走するシーンは、圧巻の一言です。
2019年7月に行われた撮影は、公園内の観光地アビーモアを拠点とし、ロッホ・ラガンの岸辺などで行われました。特に、レンジローバーが宙を舞い、地面に叩きつけられるスタントは、見る者に強烈な印象を残します。
映画は、ケアンゴームズ国立公園の魅力を最大限に引き出しています。主要な河川、山々、ヒースの荒野など、変化に富んだ風景は、映画に独特の雰囲気を与え、アクションシーンをよりスリリングなものにしています。
映画のロケ地となったケアンゴームズ国立公園は、映画ファンのみならず、自然愛好家にとっても魅力的な場所です。ハイキングやマウンテンバイク、野生動物観察など、様々なアウトドア活動を楽しむことができます。
マテーラ （イタリア）
マテーラは、洞窟住居群「サッシ」で知られる世界遺産の街。映画では、このサッシと岩だらけの地形が、物語の鍵となる架空の島「リヨンズ」として登場します。冒頭、ボンドがアストンマーティンDB5を駆るカーチェイスは、マテーラの石造りの街並みや狭い路地を舞台に、手に汗握る展開を見せます。
マテーラの風景は、単なる背景以上の存在感を放ちます。洞窟住居や石灰岩の崖は、古代からの歴史を感じさせ、物語に深みを与えます。また、グラヴィーナ・イン・プーリアのローマ橋でのジャンプシーンは、マテーラの風景と相まって、アクション映画としての見応えをさらに高めます。
一方、カンパニア州のサプリは、ボンドとマドレーヌが一時的に滞在する場所として登場。特にサプリの鉄道駅は、二人の関係性が深まる重要なシーンの舞台となります。マテーラとは異なる、穏やかな田園風景が広がるサプリは、物語に静けさと安らぎをもたらします。
映画を通して、マテーラ、グラヴィーナ・イン・プーリア、サプリの魅力が余すところなく描かれます。これらの場所は、単なるロケ地ではなく、物語の一部として機能し、観客を「007」の世界へと引き込みます。
映画を見た後は、実際にこれらの場所を訪れてみたくなることでしょう。マテーラの洞窟住居を探索し、グラヴィーナ・イン・プーリアのローマ橋を眺め、サプリの鉄道駅に佇む。映画のシーンを思い出しながら、その風景を堪能すれば、忘れられない旅となるはずです。
ロンドン（イギリス）
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、英国諜報部MI6の本拠地であるロンドンを舞台に、様々な場所で撮影が行われました。
まず、政治の中心地であるホワイトホールは、MI6本部として描かれ、ボンドがアストンマーティンを駆る印象的なシーンが撮影されました。歴史的建造物であるグリニッジの旧海軍大学も、その壮大な建築美を活かして映画に登場します。
また、ハマースミス・ブリッジは、ボンドとMの重要な会話シーンの背景として使用されました。Qの自宅として登場するルーペル・ストリートの家も、ファンにとっては見逃せない場所でしょう。
さらに、国防省ビル、カールトン・ハウス・テラス、ザ・モールなど、ロンドンの象徴的な場所が、映画の様々なシーンで効果的に使用されています。これらの場所は、単なる背景以上の意味を持ち、物語に深みとリアリティを与えています。
ジャマイカ
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、ジェームズ・ボンドシリーズの原点とも言えるジャマイカを舞台に、美しい風景とスリリングなアクションを織り交ぜながら物語が展開します。
冒頭、ボンドが引退生活を送る場所は、ジャマイカ北東部の港町ポート・アントニオです。映画のために特別に建てられた海辺の家は、ボンドの穏やかな生活を象徴する一方で、その後待ち受ける過酷な運命を暗示するかのようです。
ポート・アントニオでは、ボンドが青いランドローバーを運転するシーンがマーケット・スクエアで撮影されました。地元の人々の活気あふれる市場の様子や、カラフルな建物が印象的なシーンです。また、バウンドブルック・ワーフは、夜間のアクションシーンの舞台となり、緊迫感あふれる映像が繰り広げられます。
一方、ジャマイカの首都キングストンでは、コンテナ・ターミナルでの激しい追跡劇が撮影されました。巨大なコンテナが立ち並ぶ中、ボンドが敵を追跡するシーンは、手に汗握る迫力があります。
ジャマイカは、シリーズ第1作「ドクター・ノオ」の撮影地であり、原作者イアン・フレミングが愛した場所でもあります。そのため、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」で再びジャマイカが選ばれたことは、シリーズの原点回帰を象徴する重要な意味を持っています。
美しいカリブ海の風景、そしてアクションシーンの舞台として、ジャマイカは「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」に欠かせない要素となっています。映画を見た後は、ジャマイカを訪れて、ボンドの世界を体感してみたくなることでしょう。
アヴィモア（スコットランド）
アビーモアは、ケアンゴームズ国立公園内に位置する美しいスキーリゾート地。映画では、雪景色が広がるこの地で、ジェームズ・ボンドが複数のレンジローバーやヘリコプターに追われる、迫力満点のカーチェイスが展開されます。
2019年7月に行われた撮影では、アビーモアの町に数百もの仮設部屋が設置され、大規模な撮影が行われました。特に、ロッホ・ラガンの岸辺で撮影されたシーンは、レンジローバーが宙を舞い、地面に激突するド派手なスタントが見どころです。
アビーモアが属するケアンゴームズ国立公園は、イギリス最大の国立公園であり、4,500平方キロメートルを超える広大な面積を誇ります。多様な地形と豊かな自然が広がるこの公園は、ハイキングやサイクリング、野生動物観察など、アウトドア愛好家にとって楽園のような場所です。
映画のロケ地としてだけでなく、アビーモア自体は観光地としても魅力的です。冬にはスキーやスノーボードを楽しめ、夏には美しい自然の中でのハイキングやサイクリングが楽しめます。また、独立したショップやレストランも多く、観光客を飽きさせません。
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、アビーモアとその周辺の美しい自然を最大限に活かし、迫力あるアクションシーンを生み出しました。映画を見た後は、ぜひアビーモアを訪れて、映画の舞台となった風景を実際に体験してみてください。雄大な自然の中で、映画の興奮が蘇ることでしょう。
フェロー諸島
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」において、フェロー諸島のカルソイ島は、悪役サフィンの隠れ家がある架空の島「リヨンズ」として重要な役割を果たしました。
カルソイ島は、北大西洋に位置するフェロー諸島の一部で、急峻な崖、狭い谷、荒々しい海岸線が特徴の劇的な景観を持っています。映画では、最北端の村トロラネスがサフィンの基地として、またカルール灯台とその周辺の崖が、ボンドが運命的な対決をする舞台として登場します。
カルソイ島の遠隔性と荒々しい自然は、悪役の孤立した危険な隠れ家というイメージにぴったりでした。映画では、CGIを使ってミサイルサイロなどの構造物を自然の風景に追加し、サフィンのハイテクな隠れ家を表現しています。
映画公開後、カルソイ島は観光客の注目を集め、フェロー諸島全体の観光振興にも貢献しました。地元当局は、映画のロケ地を巡るジェームズ・ボンドをテーマにしたツアーを提供するなど、この機会を最大限に活用しています。
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、カルソイ島の圧倒的な自然美を世界に紹介し、ジェームズ・ボンドシリーズに新たな魅力を加えました。映画を見た人は、この美しい島を実際に訪れ、映画のシーンを追体験してみたくなるでしょう。
まとめ
映画「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、世界各地の美しい景色を舞台に、ジェームズ・ボンドの最後のミッションを描いた作品です。ノルウェーの雪山からイタリアの古代都市、ジャマイカの太陽が降り注ぐビーチまで、それぞれのロケーションが物語に彩りを添え、観客を魅了します。
これらの撮影地は、単なる背景以上の存在感を放ち、ボンドの心情や物語の展開と深く結びついています。例えば、ノルウェーの静寂な湖は、過去のトラウマと向き合うボンドの姿を映し出し、イタリアの古い街並みは、歴史の重みとボンドの孤独を際立たせます。
映画を見た後は、これらの場所を訪れて、ボンドの世界を体感してみたくなることでしょう。雄大な自然の中で深呼吸をしたり、歴史的な街並みを散策したりすることで、映画の感動が蘇り、新たな発見があるかもしれません。
「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」の撮影地は、映画ファンだけでなく、旅行好きにとっても魅力的な場所ばかりです。ぜひ、ボンドの足跡を辿り、あなただけの冒険を楽しんでください。
