Your Cart

リスボン観光を10倍楽しむ!初めての滞在におすすめエリア厳選リスト

リスボン初心者必見!迷わない!おすすめ滞在エリアTOP10

初めてのリスボン旅行:安心して泊まれるエリア厳選12選

リスボンは、大西洋に面したポルトガルの首都で、長い歴史と豊かな文化が織り成す魅力的な都市です。坂道が続く街並み、色鮮やかなアズレージョ(タイル)で飾られた建物、路面電車が行き交う風景、そして心地よい大西洋の風が訪れる人々を魅了します。

初めてリスボンを訪れる際には、滞在エリアの選択が旅の印象や楽しさに大きく影響します。リスボンの各地区は、それぞれが独自の個性や魅力を持ち、訪れる人々にさまざまな体験を提供してくれます。
中世の風情が色濃く残る歴史地区から、洗練された現代的なエリアまで、どの地区も旅行者の興味や目的に合わせた素晴らしい選択肢が広がっています。

たとえば、主要な観光スポットへのアクセスを重視する方には、平坦な地形と便利な公共交通網が整ったバイシャ地区がおすすめです。歴史の香りを感じながらファド音楽に浸りたいなら、迷路のような路地が広がるアルファマ地区がぴったりでしょう。

ナイトライフを満喫したい方には、バーやレストランが充実したバイーロ・アルト地区が最適です。また、ショッピングを楽しみたい方には、洗練された雰囲気が魅力のシアード地区がうってつけです。

この記事では、リスボン旅行をより充実させるために、厳選した滞在エリアについて詳しくご紹介します。

各地区の特徴やアクセスの良さ、観光スポット、さらには地元の生活を感じられるポイントなど、実践的な情報をお届けします。

バイシャ地区

リスボンの心臓部、バイシャ(Baixa)地区は、初めてこの街を訪れる人々にとってまさに必見の場所です。その壮麗な建築群、活気に満ちた広場、そして歴史的意義は、訪れる人々を魅了し続けています。

主要な観光名所への容易なアクセス、充実した公共交通機関、そして何よりも街の中心ならではの活気ある雰囲気は、リスボン観光の拠点として最適と言えるでしょう。

バイシャ地区の歴史は、1755年のリスボン大地震によって大きな転換点を迎えました。壊滅的な被害を受けた後、ポンバル侯爵の主導のもと、街は完全に再建されたのです。

この再建によって、碁盤の目のような整然とした道路網と、ネオクラシック様式の壮麗な建築群という、現在のバイシャ地区を特徴づける景観が形作られました。この計画的な都市設計は、迷路のように入り組んだ狭い路地が特徴的なアルファマ地区など、他の歴史地区とは対照的です。

バイシャ地区に足を踏み入れると、活気に満ちた雰囲気に包まれます。通りには観光客と地元の人々が入り混じり、数多くのショップ、レストラン、カフェが軒を連ね、賑わいを見せています。通りは広く、歩行者天国になっている場所も多いため、ゆったりと散策を楽しむことができます。

バイシャ地区には、見逃せないスポットが数多く存在します。その中でも特に重要な場所をいくつかご紹介しましょう。

まず、テージョ川に面して広がるコメルシオ広場(Praça do Comércio)、別名テレイロ・ド・パソです。かつてはリスボンへの主要な玄関口として機能していたこの広場は、壮大なスケールと美しい景観で人々を魅了します。広場を囲む優雅なアーケードと歴史的な建造物は、その歴史を雄弁に物語っています。

次に、ロシオ広場(Rossio Square)、正式名称ドン・ペドロ4世広場です。バイシャ地区の中心に位置するこの広場は、美しい中央の噴水が目を引きます。国立劇場や数多くのカフェも周辺に点在し、地元の人々や観光客の憩いの場、待ち合わせ場所として賑わっています。

アウグスタ通り(Rua Augusta)の突き当たりにそびえ立つ、アウグスタ通りアーチも見逃せません。この凱旋門は、1755年の大地震からのリスボンの復興を記念して建てられました。エレベーターで屋上まで上がれば、バイシャ地区の街並みとテージョ川の壮大なパノラマビューを一望できます。

バイシャ地区と高台のシアード地区を結ぶサンタ・ジュスタのリフト(Elevador de Santa Justa)も、人気の観光スポットです。鉄製の精巧な装飾が施されたエレベーターからは、リスボンの美しい街並みを眺めることができます。

歩行者天国のアウグスタ通りは、バイシャ地区のメインストリートと言えるでしょう。通り沿いには数多くのショップ、カフェ、レストランが並び、ショッピングや食事、散策を楽しむ人々で賑わっています。

通りをそぞろ歩きながら、行き交う人々を眺めたり、街の雰囲気を肌で感じたりするのは、リスボン観光の醍醐味の一つです。

リスボンの歴史に深く触れたいなら、リスボン・ストーリー・センター(Lisbon Story Centre)を訪れてみましょう。この体験型博物館では、リスボンの起源であるローマ時代から現代に至るまでの歴史を、インタラクティブな展示を通して学ぶことができます。

バイシャ地区には、歴史的な趣のあるホテルからモダンなアパートメントまで、様々なタイプの宿泊施設が揃っています。

この地区に滞在することで、主要な観光スポットへのアクセスが非常に便利になるだけでなく、市内の他のエリアへの移動もスムーズに行えます。公共交通機関の便も良いため、リスボン市内を効率的に観光したい方には最適な拠点と言えるでしょう。

シアード地区

シアード(Chiado)地区は、リスボンの歴史と文化が息づく、ひときわ魅力的な場所です。

バイシャ地区とバイロ・アルト地区の間に位置し、古き良き時代の趣と現代的な洗練が見事に調和したこの地区は、地元の人々はもちろん、観光客にとっても欠かせないスポットとなっています。

エレガントなショップ、歴史を感じさせるカフェ、そして格式高い劇場などが点在するシアードは、まさにリスボンらしさを体感できる場所と言えるでしょう。

シアードは、長い間リスボンの知的活動と芸術活動の中心地として栄えてきました。19世紀には、作家、芸術家、知識人たちが集う場所となり、「リスボンのモンマルトル」という愛称で親しまれるようになりました。

しかし、1988年に発生した大火によって、地区の多くの歴史的建造物が焼失するという悲劇に見舞われます。それでも、その後の復興作業によって、街並みは注意深く再建され、シアードが本来持っていた魅力と個性はしっかりと保存されています。

現在のシアードは、活気に満ちた賑やかな地区として息を吹き返しています。通りを歩けば、高級ブティック、伝統的な商店、そして様々な文化施設が混在しているのが分かります。その雰囲気は、洗練されていながらも、どこか親しみやすく、訪れる人々を温かく迎え入れてくれます。

シアードには、見逃せないスポットが数多く存在します。以下に、その中でも特に重要な場所をいくつかご紹介しましょう。

まず、世界最古の書店として知られるリブラリア・ベルトラント(Livraria Bertrand)です。1732年の創業以来、時を超えて人々を魅了し続けるこの書店は、本好きはもちろん、歴史愛好家にとっても特別な場所です。

店内に足を踏み入れると、長い歴史の中で数多くの人々が手に取ったであろう書籍の香りに包まれ、タイムスリップしたかのような感覚を味わえるでしょう。

次に、カルモ修道院(Convento do Carmo)です。1755年のリスボン大地震によって崩壊したこのゴシック様式の修道院は、廃墟となった今もなお、見る者の心を揺さぶる力を持っています。

屋根を失い、むき出しになったアーチが織りなす光景は、どこか悲しげでありながらも、息をのむほど美しく、リスボンの歴史の重みを静かに伝えています。

文化的な体験を求めるなら、サン・カルロス国立劇場(Teatro Nacional de São Carlos)は外せません。この壮麗なオペラハウスは、リスボンにおける重要な文化発信地の一つです。

オペラ、バレエ、クラシック音楽のコンサートなど、多彩なパフォーマンスが年間を通して上演されており、訪れる人々に感動と興奮を与えています。

現代アートに興味があるなら、シアード国立現代美術館を訪れてみてください。この美術館では、19世紀から現代までのポルトガル美術のコレクションを鑑賞することができます。ポルトガルの現代美術シーンに触れる絶好の機会となるでしょう。

シアード地区の中心を東西に貫くガレット通り(Rua Garrett)は、この地区のメインストリートと言えるでしょう。

通り沿いには、洗練されたショップ、歴史あるカフェ、そして劇場などが軒を連ね、常に多くの人々で賑わっています。通りを散策したり、カフェのテラスで人々を眺めたりするだけでも、シアードならではの雰囲気を十分に堪能できます。

リスボンを代表するカフェの一つ、カフェ・ア・ブラゼイラ(Café A Brasileira)も、シアードにあります。

かつて、詩人のフェルナンド・ペソアをはじめとする多くの文化人や知識人が集ったこのカフェは、今もなお当時の面影を残しており、コーヒーを片手にゆったりとした時間を過ごすのに最適です。店の前にはペソアの像が置かれており、記念撮影スポットとしても人気です。

シアードとバイロ・アルトの境界に位置するルイス・デ・カモンイス広場(Praça Luís de Camões)は、地元の人々や観光客の待ち合わせ場所として親しまれています。広場の中央に立つカモンイスの像は、この広場のシンボルとなっています。周辺にはカフェやレストランも多く、散策の合間に休憩したり、食事を楽しんだりするのに最適な場所です。

シアード地区には、ブティックホテルからスタイリッシュなアパートメントまで、様々なタイプの宿泊施設が揃っています。この地区に滞在することで、リスボンの主要な観光スポットへのアクセスが非常に便利になります。公共交通機関も充実しているので、市内の他のエリアへの移動もスムーズです。

アルファマ

リスボン最古の地区、アルファマ(Alfama)は、まるで迷宮のように入り組んだ狭い路地、歴史を刻む建物、そして哀愁を帯びたファドの調べが響き渡る伝統的な家々が織りなす、魅惑的な空間です。

その歴史は深く、街全体が独特の個性を放っており、訪れる人々をタイムトリップさせてくれるような、他に類を見ないリスボン体験を提供してくれます。リスボンの豊かな文化遺産にどっぷりと浸りたいと願う人々にとって、アルファマはまさに必訪の地と言えるでしょう。

アルファマの歴史は、リスボンがムーア人の支配下にあった時代、つまりイスラム教の影響下にあった時代にまで遡ります。

その名前は、アラビア語で「温泉」や「浴場」を意味する「アル・ハマ(Al-hamma)」に由来しています。テージョ川を見下ろす丘の中腹という戦略的に重要な場所に位置していたため、アルファマはかつて要塞として機能していました。

1755年の壊滅的なリスボン大地震においても、比較的被害が少なかったため、迷路のように入り組んだ狭い路地や歴史的な建物群が奇跡的に保存されたのです。

アルファマの雰囲気は、まさに唯一無二と言えるでしょう。石畳の狭い道が丘の中腹へと曲がりくねって伸びており、まるで迷路のような景観を作り出しています。

しかし、迷いやすいということは、裏を返せば、隠れた名所や素敵な発見に出会いやすいということでもあります。この地区には、伝統的なレストランやバーから流れてくるファドの調べが満ち溢れており、そのロマンチックでどこか物悲しい雰囲気を一層際立たせています。

アルファマには、訪れる人々を魅了する数多くの見どころがあります。

その中でも最も象徴的なのは、リスボンで最も高い丘の上に堂々とそびえ立つサン・ジョルジェ城(Castelo de S. Jorge)でしょう。

この城からは、リスボンの街並みとテージョ川の息を呑むようなパノラマビューを一望できます。その歴史は古く、ローマ時代にまで遡ると言われており、城内には見どころもたくさんあります。城壁を歩けば、かつての要塞の面影を感じることができ、歴史の重みと壮大な景色を同時に堪能できます。

リスボン最古の教会であるリスボン大聖堂(Sé de Lisboa)も、アルファマに位置する重要な歴史的建造物です。

12世紀に建設が開始されたこの大聖堂は、ロマネスク様式を基調としており、その後数世紀にわたって改築や増築が繰り返されてきたため、様々な建築様式が混在しているのが特徴です。その重厚な外観と荘厳な内部は、訪れる人々を圧倒します。

絶景スポットとして人気を集めているのが、ミラドゥーロ・ダス・ポルタス・ド・ソル(Miradouro das Portas do Sol)です。ここからは、アルファマの赤い屋根瓦の家並みと、その先に広がるテージョ川の美しい景色を一望できます。

特に夕暮れ時には、空と川面が茜色に染まり、息を呑むほどロマンチックな光景が広がります。ベンチに座ってゆっくりと景色を眺めたり、カメラにその美しい瞬間を収めたりするのに最適な場所です。

さらに、ミラドゥーロ・ダ・セニョーラ・ド・モンテ(Miradouro da Senhora do Monte)も、アルファマにある見逃せない展望スポットの一つです。ここからは、市街のさらに広範囲のパノラマビューを楽しむことができ、特に夕暮れ時には、息を呑むほど美しい景色が広がります。

アルファマを語る上で欠かせないのが、ファドです。アルファマは、ポルトガルの魂とも言える伝統音楽、ファドの発祥地であり、その中心地です。

哀愁を帯びたメロディーと、感情豊かで表現力豊かな歌声が特徴のファドは、聴く人の心を深く揺さぶります。

アルファマ地区には、ファドの生演奏を聴けるレストランやバーがたくさんあり、食事をしながら、あるいは飲み物を片手に、本格的なファドのパフォーマンスを楽しむことができます。これは、アルファマならではの、忘れられない文化体験となるでしょう。

また、サント・アントニオ教会(Santo António Church)も、アルファマの歴史と文化を語る上で重要な場所です。この教会は、リスボンの守護聖人である聖アントニオに捧げられており、多くの人々が巡礼に訪れます。その美しい建築様式と歴史的な価値は、訪れる人々を魅了します。

アルファマを最大限に楽しむための最良の方法の一つは、地図を片手に、あるいはあえて地図を持たずに、狭い路地を気の向くままに散策することです。

迷路のような路地を歩いていると、思いがけない場所に可愛らしい中庭や魅力的なカフェ、昔ながらの商店などがひっそりと佇んでいるのを発見することがあります。このような「発見」こそが、アルファマ散策の醍醐味と言えるでしょう。

アルファマ地区には、伝統的なゲストハウスから、洗練されたブティックホテル、そして長期滞在にも便利なアパートメントまで、様々なタイプの宿泊施設が揃っています。

アルファマに滞在することで、この地区独特の歴史的な雰囲気にどっぷりと浸り、その魅力を余すところなく体験することができます。

ただし、アルファマは坂道が多く、道幅も狭いため、大きな荷物を持っての移動は少し大変かもしれません。その点は考慮しておいた方が良いでしょう。

バイロ・アルト

バイロ・アルト(Bairro Alto)は、ポルトガル語で「高台の地区」を意味し、その名の通りバイシャ地区の西側の丘の上に位置しています。

リスボンの中でも特に活気に満ちた地区として知られ、狭い石畳の道、歴史的な建造物、そして何よりも夜の賑わいが特徴です。

昼間は落ち着いた雰囲気で、個性的なショップや文化的なスポットをゆっくりと散策するのに最適ですが、日が暮れると街の表情は一変し、バー、レストラン、そして伝統的なファドハウスが軒を連ねる、リスボン屈指のナイトライフの中心地へと姿を変えます。

バイロ・アルトの歴史は、16世紀にリスボンの城壁の外側に開発されたことに始まります。リスボンの他の古い地区とは異なり、碁盤の目のような整然とした区画は、計画的に都市が拡張された結果です。

時を経て、この地区はリスボンの富裕層の住宅地として発展し、近年ではリスボンを代表するナイトライフスポットとして、地元の人々はもちろん、世界中から集まる観光客を魅了しています。

バイロ・アルトの雰囲気は、時間帯によって大きく変化するのが特徴です。日中は比較的静かで、歴史的な建築物をじっくりと鑑賞したり、個性豊かなショップを巡ったりと、落ち着いた時間を過ごすことができます。

しかし、夜になると、狭い路地は音楽、笑い声、そして人々が楽しむ会話で溢れかえり、昼間とは全く異なる、熱気に満ちた雰囲気に包まれます。通りにはバーから人が溢れ出し、まるで街全体が大きなパーティー会場のようになることも珍しくありません。

バイロ・アルトを訪れた際に、ぜひ体験していただきたいことをいくつかご紹介しましょう。

まず、迷路のように入り組んだ狭い路地を散策することをお勧めします。計画を立てずに、気の向くままに歩いてみることで、隠れ家のようなバーや素敵なレストラン、個性的なショップなど、思わぬ発見があるかもしれません。迷子になることを恐れずに、街の雰囲気を楽しんでみてください。

バイロ・アルトは、リスボンのナイトライフの中心地として非常に有名です。こじんまりとした居心地の良いバーから、賑やかなパブ、そして伝統的なファドハウスまで、あらゆる種類のエンターテイメントが揃っています。

好みに合わせて、お酒を楽しんだり、音楽に耳を傾けたり、踊ったりと、思い思いの夜を過ごすことができるでしょう。特に週末の夜は、多くの人々で賑わい、通り全体がお祭り騒ぎのような雰囲気になります。

ポルトガルの伝統音楽であるファドを体験したいなら、バイロ・アルトも良い選択肢です。

ファドの発祥地はアルファマ地区と言われていますが、バイロ・アルトにも数多くのファドハウスがあり、本格的なファドの演奏を聴くことができます。哀愁を帯びた歌声とギターの音色に耳を傾け、ポルトガルの文化に触れてみてください。

歴史的な建造物に興味があるなら、サン・ロッケ教会と博物館を訪れてみましょう。16世紀に建てられたこの教会は、その豪華な内装で知られています。

内部は、見事な金箔の木彫り、美しいアズレージョ(装飾タイル)、そして歴史的な絵画で飾られており、見る者を圧倒します。教会に隣接する博物館には、貴重な宗教美術のコレクションが展示されています。

街の景色を一望したいなら、サン・ペドロ・デ・アルカンタラの展望台がお勧めです。この美しい庭園からは、サン・ジョルジェ城やテージョ川など、リスボンの素晴らしいパノラマビューを楽しむことができます。

特に夕暮れ時はロマンチックな雰囲気に包まれ、地元の人々や観光客の憩いの場となっています。ベンチに座ってゆっくりと景色を眺めたり、写真を撮ったりするのに最適な場所です。

バイロ・アルトには、個性的なショップがたくさんあります。古着、レコード、書籍、アートなど、他ではなかなか見られないユニークな商品を見つけることができるでしょう。ショッピングを楽しみたい方にもお勧めのエリアです。

バイロ・アルトには、様々なタイプの宿泊施設があります。予算重視の旅行者向けのホステルから、快適な滞在を求める旅行者向けのブティックホテルやゲストハウスまで、幅広い選択肢があります。

ただし、バイロ・アルトはナイトライフの中心地であるため、特に週末は夜遅くまで騒がしいことを覚悟しておきましょう。静かで落ち着いた滞在を希望する場合は、他の地区を検討することをお勧めします。

プリンシペ・レアル

「王家の王子」を意味するプリンシペ・レアル(Príncipe Real)は、その名の通り、緑豊かな並木道、手入れの行き届いた美しい庭園、そして洗練された雰囲気が魅力的な、リスボン屈指のエレガントな地区です。

バイロ・アルトの北、そしてリスボンのメインストリートであるアヴェニダ・ダ・リベルダーデの西に位置し、観光客で常に賑わっているバイロ・アルトのような喧騒とは異なり、より静かで落ち着いた、まるで地元の人々が暮らす住宅街のような雰囲気を味わうことができます。

初めてリスボンを訪れる方で、慌ただしい観光ではなく、ゆったりとした時間を過ごし、本物のリスボンの生活に触れたいという方にとって、プリンシペ・レアルはまさに理想的な場所と言えるでしょう。

プリンシペ・レアル地区は、19世紀にリスボンの富裕層のための住宅地として開発されました。その名前は、ポルトガル王子(後の国王)ペドロ5世の誕生にちなんで名付けられました。

この地区には、当時の面影を今に伝える、堂々とした風格のある建物や、木々が美しく並んだ並木道が残り、洗練された雰囲気を醸し出しています。

地元の人々、特に家族連れや若い世代の専門職の人々に人気のスポットとなっており、観光客向けに作られた場所ではない、本物のリスボンの日常の風景を垣間見ることができます。

プリンシペ・レアルには、訪れる人々を魅了する様々な見どころがあります。

地区の中心的存在と言えるのが、ジャルディン・ド・プリンシペ・レアル(Jardim do Príncipe Real)、すなわちプリンシペ・レアル庭園です。

この美しい庭園には、樹齢を重ねた巨大な杉の木がシンボルとしてそびえ立ち、その木陰は人々の憩いの場となっています。庭園内には、軽食や飲み物を楽しめる可愛らしいキオスクや、子供たちが遊べる遊具なども設置されており、地元の人々や観光客の憩いの場となっています。

特に毎週土曜日には、活気あふれるオーガニック・ファーマーズ・マーケットが開催され、新鮮な地元の農産物や、手作りの工芸品、様々なストリートフードの屋台などが並び、多くの人で賑わいます。地元の食材や文化に触れる絶好の機会となるでしょう。

ショッピング好きの方には、エンバイシャダ(Embaixada)がお勧めです。19世紀に建てられた美しい宮殿を改装して作られたこのショッピングギャラリーは、他では見られない独特の雰囲気を持ち、ポルトガルの新進気鋭のデザイナーやアーティスト、そしてこだわりのブランドの選りすぐりの商品を取り揃えています。

お土産を探すのはもちろん、ポルトガルのセンスの良いアイテムを見つけるのに最適な場所です。

リスボンの水供給の歴史に興味があるなら、水の博物館(Museu da Água)を訪れてみてください。かつて実際に使われていたポンプ場を利用したこの博物館では、リスボンの水がどのように供給されてきたのかを、興味深い展示や地下ツアーを通して学ぶことができます。

プリンシペ・レアル地区には、大型のチェーン店のようなお店は少なく、個人経営の個性的なショップやブティック、アンティークショップなどが数多く点在しています。ヴィンテージの衣類やアクセサリー、センスの良いインテリア雑貨、そして芸術作品など、他ではなかなか見つけることのできない、こだわりの品々を探してみるのも楽しいでしょう。

レストランやカフェの選択肢も豊富です。流行の最先端を行くモダンなレストランから、居心地の良い雰囲気のカフェ、そして地元の人々に愛される伝統的なポルトガル料理のレストランまで、様々なタイプの飲食店が揃っています。

高級レストランで特別なディナーを楽しむのも良いですし、カフェで軽食やコーヒーを味わいながらゆっくりと時間を過ごすのもお勧めです。

プリンシペ・レアルは、他の人気エリアへのアクセスも良好です。バイロ・アルト、シアード、そしてアヴェニダ・ダ・リベルダーデといった主要な観光スポットへも徒歩圏内なので、リスボン観光の拠点として非常に便利です。

プリンシペ・レアルには、ブティックホテル、ゲストハウス、そしてスタイリッシュなアパートメントなど、様々なタイプの宿泊施設があります。賑やかな観光地とは異なり、静かで落ち着いた環境で過ごしたいという方には、プリンシペ・レアルでの滞在がお勧めです。

主要な観光エリアの中心部から少し離れている分、静かで落ち着いた滞在を楽しめますが、他の主要エリアへのアクセスも容易なので、観光の拠点としても非常に便利な場所と言えるでしょう。

ベレン地区

ベレン(Belém)地区は、リスボン中心部から西へ、テージョ川の河口に位置する、歴史と深い関わりを持つ地域です。

ポルトガルの大航海時代の栄光を今に伝える数々の歴史的建造物、博物館、美しい公園、そして何と言っても世界的に有名な「パステル・デ・ベレン」があることで知られています。

リスボンの中心部の喧騒から少し離れた場所にありながら、他では味わえない特別な体験ができるベレンは、初めてリスボンを訪れる人々にとっても、訪れる価値のある魅力的な場所です。

ベレンの歴史は、15世紀から16世紀にかけてのポルトガルの大航海時代、すなわち海洋探検と貿易の時代と深く結びついています。

ヴァスコ・ダ・ガマがインドへの歴史的な航海へと出発したのは、まさにこのベレンの地からでした。これらの航海によってもたらされた莫大な富を使って建てられた数々の壮麗な建造物は、ポルトガルの黄金時代を今に伝える貴重な遺産となっています。

ベレン地区の雰囲気は、リスボン中心部の入り組んだ狭い路地とは異なり、ゆったりとして開放的です。広々とした大通り、緑豊かな公園、そしてテージョ川沿いの美しい景観が、心地よく静かな環境を作り出しています。

ベレンには、訪れる人々を魅了する数多くの見どころがあります。

その中でも特に有名なのが、ジェロニモス修道院(Mosteiro dos Jerónimos)です。ユネスコの世界遺産にも登録されているこの壮大な修道院は、ポルトガル独特のマヌエル様式建築の最高傑作の一つとされています。息を呑むほどに精緻な装飾と、圧倒的なスケールは、訪れる人々を魅了してやみません。

ベレンの塔(Torre de Belém)も、ジェロニモス修道院と並ぶベレンの象徴的なランドマークであり、ユネスコの世界遺産に登録されています。かつてはテージョ川を航行する船を見張るための要塞として建てられましたが、その後はリスボンへの入口を示す儀式的な門としても使用されました。

発見のモニュメント(Padrão dos Descobrimentos)は、ポルトガルの大航海時代を称えるために建てられた巨大なモニュメントです。大航海時代を代表するエンリケ航海王子をはじめとする偉人たちの像が並び、当時の栄光を今に伝えています。

ベレンを訪れたなら、絶対に外せないのが、名物のお菓子、パステル・デ・ベレンです。

サクサクのパイ生地の中に、とろりとした濃厚なカスタードクリームがたっぷり詰まったこのタルトは、何世紀も前から受け継がれる秘伝のレシピに基づいて、今もなお手作りされています。元祖パステル・デ・ベレンのお店(Casa Pastéis de Belém)は、このベレン地区にあり、いつも多くの人々で賑わっています。

現代アートに興味があるなら、ベラルド・コレクション美術館(Museu Coleção Berardo)がお勧めです。この美術館には、ピカソ、サルバドール・ダリ、アンディ・ウォーホルなど、20世紀を代表する巨匠たちの作品を含む、近代および現代美術の貴重なコレクションが収蔵されています。

アジュダ国立宮殿(Palácio Nacional da Ajuda)は、かつてポルトガル王室の宮殿として使用されていた壮麗な建物です。ネオクラシック様式の美しい外観と、豪華な内装は、当時の王室の繁栄を偲ばせます。内部を見学すれば、ポルトガルの王室の歴史を垣間見ることができるでしょう。

ベレン文化センター(Centro Cultural de Belém)は、現代的な建築が目を引く複合文化施設です。コンサート、演劇、ダンスなどのパフォーマンス、美術展など、様々な文化イベントが年間を通して開催されています。

ベレン地区には、緑豊かな公園や庭園も点在しており、テージョ川を眺めながらゆったりと散策したり、ピクニックを楽しんだりするのに最適です。

ベレンは日帰り観光地として非常に人気がありますが、リスボン中心部での滞在をメインに考えている旅行者にとって、ベレンに宿泊するのは一般的ではありません。

他の地区と比べると、宿泊施設の選択肢は限られています。しかし、歴史的な建造物に特に興味があり、静かで落ち着いた環境を好むのであれば、いくつかのホテルやゲストハウスを選ぶことができます。

リスボン中心部からは少し離れているため、街の中心でアクティブに過ごしたいという方には、主要な拠点としてはあまり適していないかもしれません。トラム、バス、電車などの公共交通機関で簡単にアクセスできるので、リスボン中心部から日帰り旅行で訪れるのがお勧めです。

アヴェニダ・ダ・リベルダーデ

アヴェニダ・ダ・リベルダーデ(Avenida da Liberdade)、リスボンで最も壮麗な大通りは、パリのシャンゼリゼ通りを彷彿とさせる、まさに威風堂々とした大通りです。

19世紀に建設されたこの通りは、優雅な建築物、高級ブランドが並ぶショッピング街、そして豪華なホテルが軒を連ねています。

他の歴史地区と比べると、歴史的な建造物はそれほど多くはありませんが、リスボンの中心部に位置し、交通アクセスが非常に便利であること、そして洗練された都会的な雰囲気を味わえることから、初めてリスボンを訪れる旅行者にとって、モダンで国際的なリスボンの魅力を体験するための絶好の拠点となるでしょう。

アヴェニダ・ダ・リベルダーデの歴史は、1755年のリスボン大地震後に、それまでこの場所にあった公共公園に代わって建設されたことに始まります。

その設計は、パリの壮大な大通り、特にシャンゼリゼ通りから大きな影響を受けており、幅の広い道路、街路樹が並ぶ歩道、そして華やかな装飾が施された建物が特徴です。建設後、アヴェニダ・ダ・リベルダーデは瞬く間にリスボンの近代化と繁栄を象徴する存在となりました。

アヴェニダ・ダ・リベルダーデの雰囲気は、一言で表すと洗練と上品さです。常に活気に満ち溢れていますが、同時に整然とした秩序と優雅さが保たれています。通り沿いには、高級ブティック、劇場、格式高いホテルなどが立ち並び、まさに「見せる場所」「見られる場所」としての役割も果たしています。

アヴェニダ・ダ・リベルダーデの見どころは多岐に渡ります。

まず、ショッピングです。この大通りは、リスボン屈指の高級ショッピングエリアとして知られ、ルイ・ヴィトン、プラダ、グッチ、カルティエといった世界的に有名な高級ブランドの旗艦店が軒を連ねています。

ウィンドウショッピングを楽しむだけでも十分に価値がありますが、特別な記念品を探したり、自分へのご褒美に何かを購入したりするのにも最適な場所です。

次に、建築です。アヴェニダ・ダ・リベルダーデの建築物は、それ自体が大きな見どころと言えるでしょう。

通り沿いに建ち並ぶ建物は、19世紀後半から20世紀初頭にかけての様々な建築様式が混在しており、精巧な装飾が施されたファサード、美しいバルコニー、そして細部にまでこだわったデザインは、見る人々を魅了します。建物を眺めながら散策するだけでも、リスボンの建築美を感じることができるでしょう。

通り沿いには、手入れの行き届いた美しい木々や庭園が整備されており、都会の喧騒から離れてリラックスできる緑豊かな空間を提供しています。ベンチに座って休憩したり、木陰で読書を楽しんだりするのも良いでしょう。

また、アヴェニダ・ダ・リベルダーデには、歴史的な彫像や記念碑も点在しています。特に、半島戦争の英雄たちを称える記念碑は、この通りの歴史を物語る重要なモニュメントの一つです。

文化的な見どころとしては、劇場があります。アヴェニダ・ダ・リベルダーデには、リスボンで最も重要な劇場の一つであるテアトロ・ナシオナル・ドナ・マリア2世(Teatro Nacional D. Maria II)をはじめ、いくつかの劇場があります。演劇やオペラ、コンサートなどを楽しむことができます。

アヴェニダ・ダ・リベルダーデを訪れたら、レスタウラドーレス広場(Praça dos Restauradores)からマルケス・デ・ポンバル広場(Praça Marquês de Pombal)まで、大通り全体をゆっくりと散策してみることをお勧めします。

この散策を通して、アヴェニダ・ダ・リベルダーデの壮大さを肌で感じ、洗練された雰囲気を存分に味わうことができるでしょう。

アヴェニダ・ダ・リベルダーデ沿いには、リスボンを代表する高級ホテルが数多く立ち並び、贅沢な宿泊施設と洗練されたサービスが魅力です。

このエリアに滞在すれば、リスボンの中心部に位置するため、主要な観光スポット、ショップ、レストラン、そして公共交通機関へのアクセスが非常に便利です。ただし、リスボンの中でも特に宿泊費が高いエリアの一つであることを考慮しておきましょう。

総合的に見ると、アヴェニダ・ダ・リベルダーデは、リスボンを初めて訪れる方で、リスボンの中心部に滞在し、洗練された都会的な雰囲気を楽しみたい方にとって、非常に良い選択肢となります。

交通の便が非常に良いため、リスボンの他の地域へのアクセスも容易です。ただし、アルファマ地区のような下町情緒あふれる雰囲気や、バイロ・アルト地区のようなボヘミアンな雰囲気を求めている場合は、他の地区を検討した方が良いかもしれません。

カイス・ド・ソドレ

カイス・ド・ソドレ(Cais do Sodré)は、かつてリスボンの荒くれ者たちが集まる波止場として知られていましたが、近年目覚ましい変貌を遂げ、今ではリスボンで最もトレンディで活気あふれる地区の一つとして注目を集めています。

テージョ川のウォーターフロントに位置し、バイシャ地区の西、ベレン地区へ向かう道の入り口近くに位置しています。

かつての面影を残しつつも、現在はバー、レストラン、ナイトクラブ、そして様々な文化施設が集まる、リスボンの最先端を行くホットスポットとなっています。

その抜群の交通アクセスと主要な観光スポットへの近さから、活気のある滞在を求める旅行者にとって、カイス・ド・ソドレは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

カイス・ド・ソドレの歴史は、リスボンの海運の歴史と深く結びついています。かつては、船乗り、商人、そして港湾労働者で賑わう活気ある港湾エリアでした。

しかし、20世紀後半になると、この地区は徐々に衰退していきました。近年、大規模な再開発プロジェクトによって、カイス・ド・ソドレは劇的な復活を遂げ、地元の人々だけでなく、多くの観光客からも愛される人気のエリアへと生まれ変わりました。

カイス・ド・ソドレの雰囲気は、一言で言うとエネルギッシュで折衷的です。日中は、多くの人々が行き交う交通の要所として、また地元の市場が立ち並ぶ活気あるエリアとして賑わいを見せています。

そして、日が暮れると、街の表情は一変し、活気あふれるナイトライフの中心地となり、様々な人々が集い、夜遅くまで賑わいを見せています。

カイス・ド・ソドレには、訪れる人々を魅了する様々な見どころがあります。

特にグルメな人々にとって見逃せないのが、タイムアウト・マーケット・リスボアです。この人気のフードマーケットには、リスボンを代表する一流レストランや著名なシェフ、そして地元の食材生産者などが集結し、様々な種類の美味しい料理を提供しています。

地元の食材を使った料理を気軽に楽しめるだけでなく、リスボンの食文化を体験できる場所として、地元の人々にも観光客にも大変人気があります。

鮮やかなピンク色に舗装されたカルヴァーリョ通り、通称「ピンクストリート」は、カイス・ド・ソドレの最も象徴的なランドマークの一つです。

この歩行者天国には、数多くのバーやレストランが軒を連ねており、夜になると多くの人々で賑わい、リスボンのナイトライフを楽しむ絶好のスポットとなっています。

テージョ川沿いに整備された遊歩道、リベイラ・ダス・ナウスからは、テージョ川の雄大な流れと、4月25日橋の美しい景色を一望することができます。散歩を楽しんだり、川の流れを眺めながらゆったりとした時間を過ごしたりするのに最適な場所です。

ウォーターフロント近くにあるドン・ルイス1世広場は、ドン・ルイス1世の像が立つ、心地よい開放的な空間です。人々が行き交う様子を眺めたり、ベンチに座って休憩したりするのに最適な場所です。

カイス・ド・ソドレのすぐ近くには、かつて工業地帯だった場所を再開発して生まれた、クリエイティブな複合施設、LXファクトリーがあります。

個性的なショップやレストラン、アートギャラリー、イベントスペースなどが集まっており、カイス・ド・ソドレと合わせて訪れるのもお勧めです。徒歩圏内、またはトラムですぐに行くことができます。

カイス・ド・ソドレは、テージョ川を挟んだ対岸のカシルハスなど、他の地域へのフェリーが発着する主要なフェリーターミナルでもあります。フェリーに乗船すれば、水上からリスボンの街並みを眺めるという、普段とは違った視点からリスボンを楽しむことができます。

カイス・ド・ソドレには、個性的なブティックホテルから、リーズナブルなホステル、そしてスタイリッシュなアパートメントまで、幅広い種類の宿泊施設があります。

カイス・ド・ソドレに滞在すれば、リスボンの主要な観光スポットへのアクセスが非常に便利な中心部に滞在することができます。

ただし、特に週末の夜は、ナイトライフを楽しむ人々で遅くまで賑やかになるため、静かな環境を求める場合は、他の地区を検討した方が良いかもしれません。

カイス・ド・ソドレは、活気あふれる雰囲気と優れた交通の利便性を兼ね備えており、初めてリスボンを訪れる旅行者にとって非常に魅力的なエリアです。

タイムアウト・マーケットやピンクストリートをはじめ、さまざまな観光スポットへのアクセスも良く、便利で刺激的な滞在を楽しむことができるでしょう。

グラサ地区

グラサ(Graça)地区は、リスボンで最も古い地区の一つであり、市街を見下ろす丘の上に位置するため、息を呑むような絶景パノラマビューを楽しむことができます。

「グラサ」という名前はポルトガル語で「恵み」を意味し、その名の通り、この地区は訪れる人々を魅了する様々な魅力に満ち溢れています。

石畳の小道が迷路のように入り組み、歴史的な建造物が点在し、何よりも数々の素晴らしい展望台(ミラドウロ)があることで知られています。

観光客で溢れかえる中心部とは異なり、地元の生活に密着した落ち着いた雰囲気を色濃く残しているグラサ地区は、リスボンの日常を肌で感じたい、より深くリスボンを体験したいという初めての旅行者にとって、忘れられない特別な時間を与えてくれるでしょう。

グラサ地区の歴史は中世にまで遡ります。かつてはリスボンの城壁の外に広がる田園地帯でしたが、都市の発展とともに市域に組み込まれていきました。

現在でも、地元の商店や小さなカフェ、そしてそこで暮らす人々が織りなす日常の風景の中に、強いコミュニティ意識と伝統的な雰囲気が息づいています。

グラサ地区の雰囲気は、一言で表すと「リラックスした本物」です。リスボンの中心部と比べると観光地化が進んでおらず、地元の人々の生活が垣間見えます。

迷路のように入り組んだ狭い道や急な坂道は、この地区独特の魅力を生み出していますが、足腰に不安のある方にとっては移動が少し大変かもしれません。しかし、その不便ささえも、グラサ地区の魅力の一つと言えるでしょう。

グラサ地区には、訪れるべき見どころが数多くあります。

まず、絶対に外せないのが、ミラドゥロ・ダ・グラサ(Miradouro da Graça)、正式名称はミラドゥロ・ソフィア・デ・メロ・ブレイナー・アンドラーセンです。

ここは、サン・ジョルジェ城、テージョ川、そしてリスボンの街並みを一望できる絶好の展望スポットです。

併設されているキオスクで飲み物を買って、景色を眺めながらゆったりとした時間を過ごすのは最高の贅沢です。地元の人々も集う場所なので、彼らとの交流も楽しめるかもしれません。

次に、ミラドゥロ・ダ・セニョーラ・ド・モンテ(Miradouro da Senhora do Monte)です。ここは、リスボン市内でもっとも高い場所に位置する展望台で、街のパノラマビューをさらに広範囲にわたって見渡すことができます。特に夕暮れ時の眺めは息を呑むほど美しく、ロマンチックな雰囲気に包まれます。

毎週火曜日と土曜日に、サンタ・クララ広場(Campo de Santa Clara)で開催されるフェイラ・ダ・ラードラ(Feira da Ladra)、通称「泥棒市」も、ぜひ訪れたい場所です。

この活気あふれる蚤の市では、骨董品やヴィンテージ品、古着、手作りの工芸品など、掘り出し物を探すことができます。地元の人々との交流も楽しめます。

ミラドゥロ・ダ・グラサの近くには、グラサ教会(Igreja da Graça)があります。この歴史的な教会は、外観の美しさはもちろんのこと、内部の装飾も非常に見ごたえがあり、長い歴史を感じさせる厳かな雰囲気に包まれています。

ヴィラ・ベルタ(Vila Berta)は、色とりどりの可愛らしい労働者階級の家々が並ぶ、魅力的な住宅街です。タイムスリップしたかのような感覚を味わいながら、リスボンの過去の生活様式を垣間見ることができます。写真撮影にも最適なスポットです。

リスボンの名物であるトラム28番も、グラサ地区を通っています。この歴史的な路面電車に乗って、ガタゴトと音を立てながら狭い路地を通り抜けていくのは、リスボンならではの体験です。グラサ地区だけでなく、市内の他のエリアへの移動にも便利です。

グラサ地区には、ゲストハウスや小規模なホテル、アパートメントタイプの宿泊施設が中心となっています。大手ホテルチェーンは少ないものの、その分、地元の暮らしに近い、よりパーソナルで温かみのある滞在を楽しむことができます。

ただし、前述の通り、急な坂道や狭い道が多いので、大きな荷物を持っている場合や、足腰に不安がある場合は、その点を考慮に入れて宿泊先を選ぶと良いでしょう。

全体として、グラサ地区は、リスボンを初めて訪れる方で、観光客向けの賑やかな場所だけでなく、よりローカルで落ち着いた雰囲気、そして何よりも美しい景色を求めている方にとって、非常に魅力的な選択肢となります。

息を呑むような絶景の展望台、活気あふれる蚤の市、そして迷路のように入り組んだ魅力的な通りなど、グラサ地区は他では味わえない特別な体験を提供してくれるでしょう。

ただし、丘陵地帯という地形は、移動に不便を感じる人もいるかもしれません。

ムラリア地区

ムラリア(Mouraria)地区は、リスボンの歴史と多様性を色濃く映し出す、魅力あふれるエリアです。その名は、かつてこの地がムーア人の支配下にあった時代に由来し、リスボンの歴史に深く根ざしています。

グラサ地区とマルティン・モニス広場に挟まれた丘の中腹に位置し、狭く曲がりくねった路地、多文化が織りなす独特の雰囲気、そして豊かな歴史が特徴です。

観光客向けの整備されたエリアとは一線を画し、リスボンの日常生活を垣間見ることができるため、初めての訪問者で、より深くリスボンの文化に触れたいと願う人々にとって、ムラリアは非常に興味深い選択肢となるでしょう。

ムラリアの歴史は、リスボンの多文化の歴史と密接に結びついています。1147年のレコンキスタ(国土回復運動)後、ムーア人はこの地域に居住を制限され、それが「ムラリア」(ムーア人の居住区)という名前の由来となっています。

その後何世紀にもわたり、ムラリアはアフリカ、アジア、そして近年ではヨーロッパ各地からの移民を受け入れてきました。この歴史的背景が、ムラリアの建築、料理、そして活気あふれる街並みに反映された、独特の文化の融合を生み出しています。

ムラリアの雰囲気は、まさに「本物」の一言に尽きます。観光客向けに整備されたエリアとは異なり、地元住民の日常生活が息づいています。

狭く曲がりくねった路地は、カラフルなストリートアートで彩られ、まるで迷路のよう。その迷路のような路地を歩き回ることは、まさに探検と発見の連続です。地元の人々の息遣いを感じながら、リスボンの隠れた魅力を発見できるでしょう。

ムラリアには、訪れる人々を惹きつける数多くの見どころがあります。

まず、ムラリアを訪れたなら、その迷路のような路地を散策するのは必須です。狭い路地を歩いていると、隠れた中庭、昔ながらの商店、そしてムラリアの多文化性を象徴するストリートアートに出会うことができます。

それぞれの壁に描かれたアート作品は、この地区の歴史や文化、そしてそこに住む人々の物語を静かに語りかけてきます。

マルティン・モニス広場は、現代のムラリアの中心地と言えるでしょう。様々な文化背景を持つ人々が集まるこの広場は、ムラリアの活気ある雰囲気を肌で感じるのに最適な場所です。

広場には、様々な国の料理を提供する屋台や露店が並び、時にはライブ音楽などのイベントも開催され、常に活気に満ち溢れています。多文化が交差するこの広場は、まさにムラリアの縮図と言えるでしょう。

ファドは、ポルトガルを代表する民族音楽であり、哀愁を帯びた旋律と歌声が人々の心を捉えます。ムラリアは、このファドが生まれた場所の一つとされています。

アルファマ地区ほど多くのファドハウスはありませんが、ムラリアでは、より親密で地元の人々に近い雰囲気の中でファドを楽しむことができます。

観光客向けにアレンジされたショーとは異なり、地元の人々が通う小さな店で聴くファドは、より深く、より本質的なファド体験となるでしょう。

サン・ドミンゴス教会は、厳密にはムラリアの境界線の外に位置していますが、訪れる価値のある歴史的な教会です。

1755年のリスボン大地震や20世紀の火災を生き延びたこの教会は、その歴史の重みを感じさせる荘厳な雰囲気をたたえています。教会の内部は、歴史の変遷を感じさせる様々な装飾が施されており、見ごたえがあります。

ムラリアの多様なコミュニティは、その食文化にも色濃く反映されています。この地区には、アフリカ、アジア、中東など、世界各国の料理を提供するレストランが点在しています。

様々な国の料理を気軽に楽しめるのも、ムラリアの魅力の一つです。エキゾチックな香りに誘われて、気になるお店に入ってみるのも楽しいでしょう。

ムラリアには、ゲストハウス、ホステル、アパートメントなど、比較的リーズナブルな価格で宿泊できる施設が多くあります。

観光客向けのホテルが集まるエリアとは異なり、より地元の生活に溶け込むような滞在を希望する旅行者にとって、ムラリアは魅力的な選択肢となります。

ただし、この地区は丘の中腹に位置するため、急な坂道や狭い路地が多く、大きな荷物を持っている場合や、足腰に不安がある場合は、移動に苦労する可能性もあります。

ムラリア地区は、常に変化し続けているため、正確な人口統計を把握するのは難しいですが、リスボンで最も多文化的な地区の一つとして知られています。

歴史的に様々な地域からの移民を受け入れてきた歴史があり、特に以下のような地域をルーツとする人々が多く住んでいます。

  • アフリカ(特に旧ポルトガル植民地):カーボベルデ、アンゴラ、ギニアビサウ、モザンビークなど。
  • アジア:バングラデシュ、中国、パキスタン、インド、ネパールなど。

ムラリアは常に変化し続ける地区であり、人口構成も時間とともに変化していく可能性が高いことを理解しておくことが重要です。しかし、多文化の中心地としてのムラリアの評判は、この地区を特徴づける重要な要素であり続けています。

エストレラ

エストレラ(Estrela)は、ポルトガル語で「星」を意味する、リスボン屈指の静かで魅力的な住宅街です。その名の通り、きらめく星のように人々を惹きつけるのは、エレガントな建築物、手入れの行き届いた美しい公園、そして何よりも穏やかで落ち着いた雰囲気です。

リスボンの中心部から西に位置し、主要な観光スポットへは公共交通機関で容易にアクセスできる利便性を持ちながらも、喧騒から離れた静寂を求める人々にとって、まさに理想的な場所と言えるでしょう。

初めてリスボンを訪れる旅行者、特に家族連れや、落ち着いた環境でゆっくりと過ごしたい方にとって、エストレラは最高の選択肢の一つとなるでしょう。

エストレラの歴史は、18世紀に壮大なエストレラ大聖堂の建設とともに幕を開けました。

この大聖堂を中心として発展したこの地域は、その後、リスボンの中流階級の上層の人々にとって人気の居住地となり、現在見られるようなエレガントなタウンハウスや、丁寧に維持された美しい建物群が形成されていきました。これらの建物は、この地区の歴史と品格を今に伝える貴重な遺産となっています。

エストレラの街を歩くと、穏やかで静かな雰囲気に包まれるのを感じるでしょう。ここは主に住宅地として利用されており、地元住民のコミュニティ意識が強く、温かい雰囲気が漂っています。

中心部の賑やかさと比べると、時間の流れがゆっくりと感じられ、まさにリラックスしてリスボンの日常生活を体験するのに最適な環境です。観光客向けの喧騒とは一線を画した、地元の人々の暮らしに触れることができるでしょう。

エストレラには、訪れる人々を魅了する見どころがいくつかあります。まず、この地区のランドマークとも言えるエストレラ大聖堂(Basílica da Estrela)は必見です。

特徴的な巨大なドーム屋根は遠くからでもその存在を認識できます。内部は外観に劣らず壮麗で、息を呑むほど精緻な大理石の装飾や、光を浴びて輝く美しいステンドグラスは、訪れる人々を魅了します。

エストレラ大聖堂のすぐそばに広がるエストレラ庭園(Jardim da Estrela)は、この地区のまさに宝石とも言える存在です。広大で丁寧に手入れされた庭園内には、様々な種類の樹木や色とりどりの花々、静かな水面をたたえる池などが配置され、訪れる人々に安らぎを与えています。

中央に設けられた可愛らしい野外音楽堂では、時折コンサートなども開催され、地元の人々の憩いの場となっています。

週末には、小さな工芸品マーケットが開かれることもあり、地元の人々との交流を楽しむこともできます。散歩やピクニックはもちろん、ベンチに腰掛けて読書をしたり、ただ静かに時間を過ごしたりするのにも最適です。

エストレラ庭園の近くには、国立古美術館(Museu Nacional de Arte Antiga)があります。ここは、ポルトガル国内外の貴重な美術品を数多く所蔵する、芸術愛好家にはたまらないスポットです。

絵画、彫刻、装飾美術品など、幅広いジャンルのコレクションは、ポルトガルの歴史と文化を深く理解する上で貴重な手がかりを与えてくれます。

また、エストレラ庭園のすぐ東側には、ポルトガル共和国議会(Assembleia da República)の荘厳な建物がそびえ立っています。この建物は、ポルトガルの政治の中心地であり、その威厳ある姿は一見の価値があります。

さらに、サント・コンデスタヴェル教会(Igreja do Santo Condestável)も、独特の建築様式を持つ美しい教会として、訪れる人々の心を捉えて離しません。

エストレラ地区には、小規模なホテルや魅力的なゲストハウス、そして長期滞在にも便利なサービスアパートメントなど、様々なタイプの宿泊施設が点在しています。

賑やかなリスボンの中心部とは異なり、エストレラでの滞在は、より落ち着いた、地元の人々の生活に溶け込むような体験を求める旅行者にとって最適です。

主要な観光スポットからは少し離れていますが、トラム、バス、地下鉄などの公共交通機関が充実しているため、市内の他のエリアへのアクセスも非常に便利です。

特に、有名なトラム28番は近くを通っていませんが、25番などの他のトラムを利用すれば、カンポ・デ・オウリケやサントスなどの近隣エリアへ簡単にアクセスできます。

エストレラは、家族連れはもちろん、カップルや、観光客向けの喧騒を避け、よりローカルな体験を求める人々にとって、きっと忘れられない思い出を作る場所となるはずです。

アルカンタラ

リスボンの西、テージョ川のほとりに位置するアルカンタラ(Alcântara)は、近年目覚ましい変化を遂げているエリアです。

かつてはリスボンの工業を支えた港湾地区でしたが、その面影を残しつつ、近年ではトレンディで活気あふれるスポットとして生まれ変わり、特にナイトライフを求める人々にとって魅力的な場所となっています。

リスボンの主要な観光名所からは少し離れていますが、その分、他のエリアとは異なる独特の雰囲気と、リスボンの新しい一面を発見できる場所として、若い世代や、型にはまらないオルタナティブな体験を求める旅行者から注目を集めています。

アルカンタラの歴史は、リスボンの産業の歴史と深く結びついています。かつてこの地域には、テージョ川沿いに数多くの倉庫、工場、そして波止場が立ち並んでいました。

しかし、近年、これらの古い産業施設は次々とリノベーションされ、トレンディなバー、クラブ、レストラン、アートギャラリー、そして文化的なイベントスペースへと姿を変えていきました。

この変遷こそが、アルカンタラに独特のインダストリアル・シックな美観を与え、他にはない個性を生み出しているのです。レンガ造りの壁やむき出しの配管などが、現代的なデザインと融合し、独特の雰囲気を醸し出しています。

アルカンタラの雰囲気は、一言で表すなら「エネルギッシュ」です。特に夜になると、多くのバーやクラブが深夜まで営業し、リスボンのナイトライフの中心地として賑わいを見せます。

音楽、ダンス、そして人々が交わる活気は、他のエリアでは味わえないアルカンタラならではの魅力と言えるでしょう。

しかし、昼間は夜の喧騒が嘘のように落ち着きを取り戻し、地元の住民が利用するカフェやレストラン、個性的なショップなどが、ゆったりとした時間を提供しています。昼と夜で異なる表情を見せるのも、アルカンタラの魅力の一つです。

アルカンタラには、訪れる人々を惹きつける魅力的なスポットがいくつかあります。中でも特に有名なのが、かつての繊維工場を再開発して生まれた複合施設、LX Factoryです。

ここは、ユニークなショップ、個性的なレストラン、現代アートギャラリー、そして様々なイベントスペースが集まる、まさにカルチャーの発信地と言える場所です。

特に、壁一面を埋め尽くす本棚と、天井から吊るされた自転車のオブジェが印象的な書店「Ler Devagar(ゆっくり読む)」は、LX Factoryのシンボル的存在として、多くの人々が訪れる必見スポットとなっています。

テージョ川沿いにあるドカス・デ・サント・アマロも、アルカンタラの見逃せないスポットです。かつての港湾倉庫群が、レストラン、バー、クラブなどが集まるウォーターフロントのレジャースポットとして生まれ変わりました。

テージョ川を眺めながら食事を楽しんだり、夜風を感じながらお酒を飲んだりと、思い思いの時間を過ごすことができます。特に暖かい季節には、多くの人々で賑わい、活気に満ち溢れています。

リスボンの象徴的な建造物の一つである4月25日橋(Ponte 25 de Abril)は、サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジとよく比較される美しい吊り橋で、テージョ川を跨いでいます。

アルカンタラ地区に直接架かっているわけではありませんが、その雄大な姿はアルカンタラの景観に欠かせない要素となっており、この地区からもその美しい姿を眺めることができます。

東洋博物館(Museu do Oriente)は、ポルトガルと東洋の歴史的な繋がりをテーマにした博物館です。アジア各地から集められた美術品や工芸品のコレクションは、東西の文化交流の歴史を物語っています。

さらに、再利用された輸送用コンテナを利用して作られたクリエイティブスペース、ヴィレッジ・アンダーグラウンド・リスボンも、アルカンタラの注目スポットの一つです。

ここでは、様々なイベント、展示会、ワークショップなどが開催されており、アートやカルチャーに関心のある人々にとって、刺激的な空間となっています。

アルカンタラ地区には、近年、宿泊施設の選択肢も増えてきており、個性的なブティックホテル、バックパッカー向けのホステル、長期滞在に便利なアパートメントなど、様々なタイプの宿泊施設を見つけることができます。

アルカンタラに滞在することで、観光客で溢れる中心部とは異なる、よりローカルでオルタナティブなリスボンを体験できるでしょう。

ただし、市街中心部や主要な観光スポットからは少し離れているため、他のエリアへ移動する際には、公共交通機関の利用が必須となることを考慮しておきましょう。

アルカンタラへのアクセスは、電車、バス、トラム、タクシー、そしてライドシェアサービスなど、様々な交通手段が利用可能です。

アルカンタラ・マール駅とアルカンタラ・テラ駅からは、カスカイスをはじめとする海岸沿いの各都市への電車が発着しています。また、複数のバス路線とトラム路線が、アルカンタラとリスボンの他の地域を結んでいます。

アルカンタラは、若い世代の旅行者や、型にはまらない旅を好む人々、そして中心部の喧騒から離れたいと考えている人々にはおすすめです。

まとめ

リスボンは、その美しい風景や豊かな歴史、そして多様な文化で知られる街です。初めて訪れる旅行者にとって、滞在エリアの選び方は、観光をより楽しむための重要な要素となります。

本記事で紹介した12の滞在エリアは、それぞれ独自の魅力を持ち、リスボン観光を10倍楽しむための素晴らしい拠点となるでしょう。

まず、バイシャ(Baixa)は、街の中心地であり、主要な観光名所へのアクセスが非常に便利です。平坦な地形と優れた公共交通機関の整備により、観光がしやすく、初めての訪問者に最適です。また、シアード(Chiado)は、歴史的な街並みが魅力の高級エリアで、ショッピングやカフェを楽しむことができます。

アルファマ(Alfama)は、リスボンの独特な歴史的キャラクターを持ち、ファド音楽のシーンや城も楽しめる場所ですが、丘が多いのが特徴です。一方、バイロ・アルト(Bairro Alto)は活気あるナイトライフで知られ、中央に位置しているものの、夜間は賑やかすぎることもあります。

トレンディなプリンシペ・レアル(Príncipe Real)は、素晴らしいレストランや落ち着いた雰囲気が魅力で、リラックスしたい旅行者にぴったりです。ベレン(Belém)は、歴史的なモニュメントが点在し、観光の際には市中心部への移動が必要ですが、その価値は十分です。

アヴェニーダ・ダ・リベルダーデ(Avenida da Liberdade)は、ラグジュアリーな宿泊施設や高級ショッピングが楽しめる大通りで、贅沢な体験を求める方に最適です。カイス・ド・ソドレ(Cais do Sodré)は、ヒップな雰囲気が漂うエリアで、タイムアウトマーケットやウォーターフロントのアクセスが魅力です。

グラサ(Graça)は、パノラマビューが楽しめるローカルな雰囲気が味わえますが、丘が多く、交通の便が少し不便です。エストレラ(Estrela)は静かで住宅地の雰囲気が漂い、美しい公園も特徴ですが、主要な観光地からは距離があります。

アルカンタラ(Alcântara)は、トレンディで夜遊びを楽しみたい方に向いていますが、中心部からは少し離れています。そして、モウラリア(Mouraria)は、リスボンの多文化的な雰囲気を楽しめるエリアで、真の地元体験が味わえます。

これらのエリアを考慮しながら、あなたの興味や旅行スタイルに合った場所を選ぶことで、リスボンの魅力を存分に楽しむことができるでしょう。

【ポルトガル】リスボン3泊4日旅